シーズリサーチは1月22日、2023年中のパチンコ営業所の閉店(休業含む)状況をまとめた統計資料を公表。同社調査による閉店数(休業含む)は588店舗に上ることが明らかになった。
2022年12月の警察庁生活安全局保安課によると、同年末のパチンコ営業所数は7,665店舗だったが、2023年はこの数が減少した。特に中部エリアでは、昨年比91.1%という地域別で見た場合の最大の減少率を記録した。関東エリア(同92.1%)と中国エリア(92.1%)も同様に減少率が大きく、一方で四国エリアは昨年比94.4%と最も低い閉店店舗数の割合を示した。
都道府県別では、宮崎県が最も高い減少率(昨年比85.0%)を記録。岡山県(同87.2%)、新潟県(同88.0%)も閉店数が多く、一方で三重県は最も低い閉店店舗数の割合(昨年比97.8%)を保持している。
設置台数規模別では、101台~300台設置の中小型店舗の閉店が278件と最も多かった。大型店舗の閉店は少なく、その中でも1,000台以上設置の店舗は昨年比99.2%で、ほぼ閉店は見られなかった。
大手法人(ダイナム、マルハン、アンダーツリー、ガイア、延田エンタープライズ)の閉店数は、2022年はアンダーツリーが20店舗以上の閉店があったが、2023年はガイアを除き、各法人が5店舗以内の閉店にとどまり、大きな変動は見られなかった。民事再生したガイアは約20店舗の閉店を経験したものの、他社への事業継承や支援により、営業を継続している店舗も多く、大きな閉店件数には至っていない。
調査元のシーズリサーチは、2023年の振り返りと2024年の見通しについて「2023年の閉店店舗数は、一部予想されていたほどはなく、とどまりを見せた。しかし、スマート遊技機の入替えが進行中で、スマスロは高稼働機種も登場しているが、4月以降リリースされたスマパチのヒット機種は少なく、設備投資への負担も懸念されている。2024年は新紙幣への対応を含め、設備投資への負担がさらに増すことが予想される。また、資金繰りの悪化が懸念される店舗も出現する可能性があり、厳しい状況が続くことが予想される」とまとめた。
※閉店(休業含む)情報は独自調査によるものであり、昨年比は警察庁生活安全局保安課の発表に基づく数値から算出されたものである。