シーズリサーチは10月12日、「第94回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公開した。
この調査は、ホール経営の業況の良し悪しを3か月ごとに定期的に調べるもの。DI値は、調査対象のホール企業に「良い」「さほど良くない」「悪い」という選択肢の質問を行い、+100~-100までの値を算出する。プラスなら景気拡大期、マイナスなら景気減速期と判断される。今回の調査は今年9月14日から9月29日にかけて実施され、48のホール企業から回答を得た。
最新の市場調査によると、パチンコ・パチスロ市場は全体として回復傾向にあるものの、依然として格差が明らかになっている。パチスロは引き続き好調を維持しているが、パチンコは依然として低迷した。
「全般的業況」は、現在19.2ポイントに上昇(前回比5.1ポイントの改善)。しかしながら、3カ月後の見通しは17.8ポイントとほぼ横ばいが予想されている。このデータは、収益、売上、粗利などを基にしたもので、業界の現状と将来の展望を示している。
特に注目されるのは、パチンコとパチスロの「稼動状況」の違いである。パチンコは現在▲41.1ポイントとなっており、前回に比べて15.9ポイントの改善が見られるものの、依然として厳しい状況が続いている。一方で、パチスロは41.1ポイントとなっており、前回から6.6ポイント悪化してはいるが、全体としては好調を保っている。
遊技料金別の稼動状況を見ると、4円パチンコはやや回復したものの、引き続き▲58.3ポイントと低迷が続いている。対照的に、20円パチスロは41.1ポイントに落ち込んだが、3カ月後には42.5ポイントに回復する見通しである。また、低貸し遊技では、大幅な回復が見られ、特に低貸メダルパチスロが35.3ポイントまで改善した。
今後の営業施策に関するデータでは、遊技機の購入費に大きな変動が見られる。特に「パチスロ新台」は31.3ポイントとなり、前回に比べて16.9ポイントの下落が見られた。これに対し、「パチンコ中古機」は11.8ポイントの改善が見られた。販売管理費については、「設備機器投資(各台計数機など)」が38.3ポイント(前回比20.1ポイント良化)に上昇した一方で、「人材確保・教育訓練」は12.5ポイントに下落(前回比11.1ポイント悪化)し、課題が残る状況となっている。