粗利を確保するため、コイン単価の高いパチスロ高射幸スペックの機種は重要です。バランス型の機種が増えてきましたが、高射幸スペックは一定のニーズがあり、きちんとした運用が求められます（文＝三木 貴史／エスサポート代表取締役）。
目次
高射幸機の重要性
スマスロが登場して以降、バランス型といわれる機種群と、高単価で一撃万枚も可能な高射幸機の色分けが鮮明になってきました。稼働を牽引するのはバランス型といわれる機械群ですが、粗利を牽引するのは後者になりますので、バランスよく機械を導入する事が肝要になります。
現状のスマスロは、主に高射幸スペック機（以下、高射幸機）、バランススペック機（以下、バランス機）の2つに大別されています。バランス機は、『スマスロ北斗の拳』『L HEY！エリートサラリーマン鏡』『Lソードアートオンライン（以下、SAO）』に代表されるような機種で、設定1の平均MYが3,000枚前後の数値となっています。
一方、高射幸機は、『L革命機ヴァルヴレイヴ（以下、ヴヴヴ）』『Lゴブリンスレイヤー（以下、ゴブリン）』『L主役は銭形4（以下、銭形）』などに代表される機種で、設定1の平均MYが4000枚を超えるスペックです。
バランス機は単価も安めで客滞が高く稼働も伸びる傾向にありますが、高射幸機は投資がかさみ長時間打ち続けることは難しく、一発狙い客が多く稼働は伸びない傾向にあるでしょう。高射幸機は売上も粗利も高い傾向にありますが、稼働が落ち込んでしまえば、さすがに撤去せざるをえません。
しかし、粗利貢献度は魅力なため設置を続けたいところです。そこで今回は、いわゆる高射幸機の稼働を少しでも維持するための運用方法、施策を解説していきます。
高射幸機の配置場所と
組み合わせ方は？
高射幸機でも、『ヴヴヴ』『ゴブリン』では若年層がメインとなっていますが、『銭形』は40～50歳代、さらに女性客も多く見られています。『Lからくりサーカス』は若年層向け、『Lキン肉マン』『Lにゃんこ大戦争』は比較的幅広い年齢層向けの機種でしょう。客層の年齢層で分けると、『ヴヴヴ』『ゴブリン』などは『SAO』と同じと考えることができますが、それらを同一BOX内で並べて配置することには違和感があります。やはり、単価を合わせた機種同士の組み合わせの方が自然で稼働も伸ばしやすいのではないでしょうか。
例えば、『ジャグラー』シリーズと『ミリオンゴッド』シリーズは、意外と客層の年齢層は近いですが、それを同一BOX内に並べて設置することは稼働が伸びないのと同じイメージです。そのため、スマスロでも高射幸機同士、バランス機同士で分けて配置することが望ましいといえます。
配置場所に関しては、メダルを積むことがないスマスロには出玉感が存在しないため、高射幸機でも、出玉をアピールできる目立つ場所に配置する必要がないと考えるかもしれませんが、一発逆転のワンチャンス狙いで打つプレイヤーが多く、打つ動機として目立つ場所に配置することが望ましいといえます。
メダルレスなので出玉感のアピールはできませんが、動線となる場所、島端など目立つ場所に配置することで稼働を伸ばすことができるはずです。
メダルレスのスマスロ
出玉アピールの方法は？
高射幸機こそ出玉アピールが重要です。5号機時代の『ミリオンゴッド』などでは、その出玉感によって「自分も出るのではないか」と期待感が高まり、ついつい夢を見て打ってしまうという感覚がありました。メダルレスのスマスロでは実際のドル箱を見せつけることはできませんが、出玉ランキングをできるようになった今、出玉ランキングを掲示しない手はありません。
特に店内での出玉ランキングの掲示は稼働に直結します。ランキングで万枚が散見されたりすることがあれば、お客様に「自分も万枚を出したい」「この機種なら万枚のチャンスあり」と思ってもらえますので、ランキングを動線上の通路や、スマスロコーナーの島端の両側に掲示することで、高射幸機のスマスロの稼働は上がると考えます。WEB上でのランキングも必要ですが、ホール内でのランキングが重要です。
高射幸機の設定運用は？
現在設置中の高射幸機である『ヴヴヴ』『ゴブリン』『銭形』等に共通していることは、高設定でも勝率が低いことです。たとえ設定6でもその勝率は60～70％程度で、常勝には程遠いといえます。勝率が安定しないため、高設定狙いのプレイヤーから見た時の優先度は低く、設定狙いの客層が好んで打たない傾向にあります。また、設定判別自体も難しく、設定の目安がついたころには、すでに投資が嵩んでいることも多く、勝ちにこだわるプレイヤーには敬遠されています。
これら高射幸機を好む客層は、ギャンブル好きでハイリスクハイリターンを望む客層です。これらの機種は高設定ほどATのTYが高い傾向にあり、設定1で稀に万枚到達もありますが、設定6で万枚を超える比率の方が圧倒的に高いです。
万枚突破率は、設定1で5％、設定6で25％というのがスタンダードな基準値となっているぐらいです。これらを踏まえると中途半端な設定は不要で、設定1か6かというメリハリ設定が最も適しているのではないでしょうか。
しかし、高射幸機は万枚突破もあれば、大負けも多発します。大負け台は目立ち、翌日に狙ってくる傾向もあるため、大負け台を再度、設定1にすることは自店の信用を守るためにも避けたいところです。ただし、大負け台に毎回設定6を投入するほどの余裕もなく、大負け台狙いの客層に荒らされるのも好ましくないでしょう。
大負け台には設定4を投入して、これ以上、大負けしないようにすることがベストな選択です。また、設定4であれば、設定1との違いや設定示唆なども表面化するため、出玉がついてこなくても打っているお客様には設定が上がっていることは伝わるはずです。高射幸機の大負けの基準は、4,000枚の黒字を目安に考えています。高射幸機での3,000枚クラスの負けはよくあるため、差枚数で4,000枚以上の黒字台には設定4を投入しましょう。
まとめますと、高射幸機の稼働を上げるためには、
①高射幸機同士で固めて配置する
②目立つ場所に配置する
③出玉ランキングを店内動線、島 端などに掲示
④設定1か6でメリハリ設定運用
⑤4,000枚以上の大負け台は設 定4でフォロー
これら5点を意識して高射幸スペック機のスマスロを活かしていきたいところです。
©武論尊・原哲夫／コアミックス 1983,©COAMIX 2007 版権許諾証YRA-114 ©Sammy ©2017 CAPCOM/VENDETTA FILM PARTNERS. ALL RIGHTS RESERVED. ©Sammy 総発売元／サミー株式会社 ©2017 川原 礫／KADOKAWA アスキー・メディアワークス／SAO-A Project Licensed by Aniplex Inc.
Licensed by Sony Music labels Inc. Licensed by MusicRay’n Inc. ©DAITO GIKEN,INC. ©蝸牛くも・SBクリエイティブ ゴブリンスレイヤーGC製作委員会
原作／藤田和日郎「からくりサーカス」（小学館少年サンデーコミックス刊）/©藤田和日郎・小学館／ツインエンジン Licensed by Sony Music Labels Inc.
©PONOS Corp. ©KYORAKU ©SUNRISE/VVV Committee ©モンキー・パンチ／TMS・NTV ©ゆでたまご・東映アニメーション ©SEVENLEAGUE ©YAMASA NEXT
