『スマスロ北斗の拳』がGW後も高稼働を維持しており、パチスロ市場の平均稼働が上向く中、お盆商戦に向けて続々と新機種が発表されています。
6号機パチスロを評価する上で、スペック的な指標は幾つかありますが、6号機AT機のスペック性能で、5号機と大きく差別化されたポイントとして、傾斜値(AT純増)があります。5号機のAT機は純増3枚が限界でした。これが6号機で傾斜値の規制が撤廃され、3枚を超える機種が続々と登場しています。
本日のコラムではこの「AT純増」と「1日にATで出せる出玉量」に着目してお話させていただきます。
(文=ジェイさん@発信する遊技機クリエーター/J-BEAT合同会社代表)。
1日にATで出せる出玉量
まず、 『1日にATで出せる出玉量』は、出玉率・通常ベース・AT純増で決まってきますので、これらの数値を用いれば誰でも計算する事は可能です。
たとえば、出玉率100%に固定して、50枚の通常ベースを35Gと50G、AT純増を3枚と6枚にして比較すると以下の表のようになります。
ベース50Gで純増3枚と、ベース35Gで純増6枚を比較すれば、8,000GあたりでAT中に出せる出玉量は3,000枚以上変わってきます。最近主流の35Gベース帯で比較しても、純増が倍違うと約1,500枚変わってきます。
同じ、出玉率でこの差はなかなかのインパクトである事は数値からも感じていただけるのではないでしょうか。
6号機初期にも高純増タイプは幾つかありましたが、当時は高ベースであった為に、ATの滞在ゲーム数(楽しい時間)が短く通常ゲーム比率が高くなるといったデメリットがありました。
※表1のベース:50G でAT純増3.0とAT純増6.0の比較
そして、6号機の歴史が進む中で、低ベース化が進み、AT比率を高める事が可能となっています。
※表1のAT純増6.0でベース50Gとベース35Gの比較
また、『S甲鉄城のカバネリ』は高純増ATを搭載しつつ、出玉区間のST『KABANERI OF THE IRON FORTRESS』では通常ベース区間と高純増区間をミックスさせる事で、ATの滞在ゲーム(楽しい時間)をより長くみせる工夫がされています。
もちろん、6号機の遊技機規則では、区間ゲーム数毎の出玉率上下限に制限が設けられており、単純に低ベース化や純増を高める事は困難であり、出玉試験に収まる範囲内で設計する必要がありますが、低ベース、高純増にする事で、多く出玉を得た経験ができる機種となります。
この多く出玉を得た経験を数値化した『1日にATで出せる出玉量』はパチスロにおいて1つのポイントとなる指標といえます。
さいごに
今後のパチスロにおいても様々な通常ベース、AT純増の機械がリリースされます。
打ち手の人によって、通常ベースやAT純増枚数の好みの差はそれぞれあるとは思いますが、「1日にATで出せる出玉量」はどれくらいなのかにも着目して機種をみてはいかがでしょうか。また違った印象が出てくると思います。
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◆プロフィール
・ジェイさん@発信する遊技機クリエーター
J-BEAT合同会社代表
発信するプロ遊技機クリエーター兼ライター。過去遊技機メーカー3社で勤務。在籍中に10数機種の遊技機開発に携わる。現在は法人を経営しつつ、フリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。また、メーカー所属では出来ない発信、評論活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/jsan65536