先日、サミーさんのパチスロ新台『スマスロ北斗の拳』が設置、全国営業開始となりました。業界の「期待と不安」が錯綜する中での営業でしたが、結果は期待を大きく上回る高稼働で各所から多数、安堵の声が聞こえた1週間でもありました。連日、フル稼働で24,000枚から26,000枚のIN枚数を実現しており、現在でも中々空き台が見つからない状態が継続しています。
しかしながら、その高稼働に反し評価が二分されているという点は意外で気になるところです。特に「4号機時代を懐かしむ中高年層」と「4号機時代のパチスロを全く知らない若年層」では大きく印象が異なるようですし、ここは大きな課題となるでしょう。
一例ですが、そのスペック面は6号機仕様であるものの、「一撃性とハマりの深さ」は極端で「波の荒さ」については賛否が分かれています。ネガティブな意見としては天井G数到達後の恩恵も期待以上のものではなく「何を目指して打てばいいのか?」と感じるユーザーの声も聴きます。
一方、特に高設定と低設定は「当たりの軽さ」など含めてユーザーも体感で分かりやすく、設定5・6は特別で、コンスタントに3,000枚程度の塊が出ています。また、設定1でも小役解除等の機能により、設定不問の一撃性があるので勝負勘は他機種にはない長所で高評価のようです。
設定1・2の挙動も3,000枚程度のハマりから7,000~8,000枚程度の出玉力はあり、十分勝負できるとの声もあって、まだ詳しい解析は出ていないものの、次第にその特徴を理解し始め、上手に立ち回っていることは現場の観察からも分かります。今後はお店の営業・運用方針に集客の鍵があると思いますね。
演出面での課題は、通常がとても退屈という声や中段チェリー・スイカ等、目押しを必要とするゲーム性に否定的な声もあって、4号機での「遊技経験」の有無で、ここまで意見が異なるのも驚きでした。
結局、若年層に多く見られる行動パターンですが、現在、同機を好まずサミーの人気機種『S甲鉄城のカバネリ』に戻っていく人も多く見られます。これは『カバネリ』の目押し不要・ツラヌキシステム・高設定への期待感の高さが影響していると想像でき、パチスロ機というより「ゲーム機」に近い感覚の機種を好むユーザーも多いといことです。
そのような多様なユーザーの声を受け、ホールが今後どのような機種運用をしていくか?がポイントになりますが、ホールは前述したとおり今後も「主力機種」として育成・強化する機種になるのは間違いなく、さらなるホールのアピール合戦は続くことでしょう。
また若年層からも不満を感じている「通常時演出の退屈感」も、もっとお店側が、その演出でのポイントや動き、法則性などを積極的に告知・アピールし、どこまで親近感を抱いてくれるか?といった点に尽力することでしょうし、お店の運用方法次第で、今後もっと明確に「集客格差」となって表面化するはずです。
同機導入の狙いの一つである「離反したユーザーの回帰」という点は、現在のところ期待以上の成績を上げていますし成果を出しています。しかし「4号機時代を知らない若年層ユーザー」に対しての機種アピール・運用は大きな課題で、そのゲーム性の理解はもちろん、多彩な演出面での動きやポイント、その法則性についても、継続的にユーザーに伝えていく努力を惜しまないで欲しいと思います。
文=とある店舗の管理人