【レポート】パチンコ店の年間閉店率は8.5%、過去5年間で最悪

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東京・御徒町地区の老舗《上野ダイアモンド》は8月末で39年の営業に幕を下ろした。

矢野経済研究所は8月25日、全国ホール企業の店舗戦略および出店トレンドと閉店実態に関する調査結果を発表した。それによると、2021年の閉店率は8.5%と、この5年で最も悪化していたことが明らかになっている。

今回の調査では、同研究所のデータベースに記録されている2020年末時点で営業していた8,778店舗のうち、2021年末時点で閉店した店舗が745店舗だったことから閉店率を算出。それまでの閉店率が6%前後だったのにも関わらず、2020年、2021年ともに8%台と大幅に上昇したうえに、悪化傾向が加速していることに対し、同研究所では、「コロナ禍での集客低下や、遊技機の規則改正による新規則機への入れ替えが影響した」と分析している。

さらに直近の傾向として、旧規則期の経過措置が今年1月で満了したことを踏まえ、「2022年に入ってからも閉店が相次いでいる。特に3月は多くのパチンコホール経営企業の決算時期にあたるため、期末を機にパチンコホールを閉店するケースも見られた」としている。

また、経営上位グループの店舗戦略についても分析している。そこでは、2021年末時点で、10店舗以上を経営していたホール経営企業上位170グループ(資本や経営者などで関連する企業をグループ化)を抽出。過去10年間における店舗数増減(グループ規模の変化)と、2021年末時点でのグループの遊技機平均設置台数(店舗の台数規模)という2つの指標を用いて、各グループごとに店舗戦略の現状を「安定成長」「拡大優先」「再編縮小」「要対策」の4パターンに分類した。

その結果、最も多かったのが、「安定成長」の56/170グループ、次いで、「再編縮小」の44/170グループ、「要対策」が38/170グループ、「拡大優先」32/170グループの順になっている。

この分類では、上位ホール経営企業がピックアップされていることから、「安定成長」にグルーピングされる企業が最も多い割合となったのは、ある程度の必然性があると考えられる。

しかし、店舗数の減少を意味する、「再編縮小」と「要対策」を合わせた比率が、全体の半数近くを占めるなど、上位企業といえども、予断を許さない厳しい状況が続いていることも表している。

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