パチンコ、パチスロ等をギャンブルに位置づけ、ギャンブル等依存症防止対策の促進を国に要望した大阪市に対し、大阪府遊協は5月30日、パチンコ営業に関して適切な評価に基づく取扱いを求める陳情書を送った。
大阪市が国に提出した意見書では、パチンコ営業をオンラインカジノ等と同一視した上で、国の適正な管理のもとに運営されるよう法整備を行うことを要望。合わせて、全ての都道府県がギャンブル等依存症対策推進計画を策定できるよう支援することや、地方公共団体が独自に行うギャンブル等依存症対策について、国は予算措置を講じることを求めた。
これに対し大阪府遊協は陳情書の中で、「パチンコ営業は、監督官庁の警察庁がギャンブルとして扱っておらず、判例等でもギャンブル認定されたことはない」と説明した上で、違法性の高いオンラインカジノと同一視した取扱いとした点に言及。「甚だ残念である」と抗議した。
さらに、パチンコ業界内では、ギャンブル等依存症対策基本法が成立した平成30年以前から、パチンコ・パチスロ依存問題に取り組んでいる点を主張。合わせて、ギャンブル等依存症対策基本法施行後は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に沿った施策を推進していることも主張した。
文書の中で大阪府遊協は「今回の件は、組合員だけではなく全国のホール、メーカー、販社等の関連業者、並びにその従業員、家族を傷つけたことを承知いただくとともに、今後、パチンコ営業に関しては、適切な評価に基づく取扱いを行っていただくよう陳情する」と、業界の実態や取組みに理解を求めた。