『押忍!番長ZERO』、高設定域の出玉率は6号機トップクラス!【コラム】

投稿日:2022年2月8日 更新日:

©DAITO GIKEN,INC.

今回は5号機撤去の最終日の導入となった最注目パチスロ機『押忍!番長ZERO』をピックアップします。『押忍!番長3』の実績データと比較しながら検証してみます(文=飯田信一/メイドインサービス)。

旧規則機の撤去期限となる1月31日に導入が始まった『押忍!番長ZERO』。導入初日から1週間分の設定実績のデータは下記の通りとなります。また、比較対象として『押忍!番長3』のデータも掲載しました(※『押忍!番長3』は全期間でのデータ)。

『押忍!番長ZERO』

設定 使用比率 平均投入 出玉率 コイン単価 勝率
48.7% 19,362枚 97.6% 2.83円 31.24%
40.9% 20,344枚 98.5% 2.57円 40.18%
2.1% 20,459枚 99.7% 2.12円 47.27%
5.2% 22,597枚 104.8% 1.33円 71.63%
1.8% 25,213枚 109.5% 0.87円 82.98%
1.7% 25,701枚 111.1% 0.69円 93.18%

『押忍!番長3』

設定 使用比率 平均投入 出玉率 コイン単価 勝率
77.5% 10,140枚 98.0% 2.86円 27.72%
18.3% 13,742枚 99.3% 2.55円 33.48%
0.9% 14,767枚 101.5% 2.16円 39.13%
1.9% 18,452枚 106.1% 1.63円 55.69%
1.1% 21,625枚 115.2% 1.27円 71.12%
0.6% 23,894枚 118.4% 0.71円 88.49%

初週は低設定メイン

まずは導入初週の実績データとなりますので、『押忍!番長ZERO』における設定の使用比率を見てみます。設定①が48.7%、設定②が40.9%でした。低設定域の合計だけで89.6%となっており、ほとんどが低設定での運用と言うのが初週の実績となりました。もちろん高設定を積極的に使っているホールも多いと思いますが、新台のため粗利を優先した運用が、どちらかと言うと多かったのかもしれません。

また、5号機撤去に係る費用が爆発的に増加したことも挙げられます。新台導入のための予算を確保するためにも、しばらくは粗利重視の運用をしなければならないという状況のホールもかなり多かったのではないでしょうか。その分、高設定を体感できているファンはまだ少ないため、2週目以降の設定調整が非常に大事になってきます。

大前提として今月2月は、パチスロ6号機時代のスタート月と言う位置づけで見なければなりません。もちろんこれまでの6号機実績も踏まえての運用にはなりますが、それ以上に5号機がほぼ撤去となった環境でのユーザーへのアピールは非常に大事です。6号機でも「ヤレル!」と感じてもらうための本当に大切な月、期間です。その中心となるべく『押忍!番長ZERO』の設定状況がまだよろしくないと言うのは、少々この先が不安になってきます。

すべてのホールではありませんが、2週目以降はしっかりめに中間、高設定を使った運用をスタートしてください。まとまった台数を導入したホールも多いため、ユーザーの期待値もこれまでの6号機とは桁違いとなります。10台導入して高設定0台では、ユーザーもリピートしてくれません。

粗利をある程度、確保できる範囲で、しばらくは高設定も使うべきだと思います。少なくとも3年は使い切る前提での粗利確保を考えて欲しいですし、実際にその分の入替予算は抑えることができるため、長い目で運用を計画してください。

6号機トップクラスの出玉率

一方、同機において何よりも魅力的な点は、6号機トップクラスの出玉率という実績にあります。確かに『押忍!番長3』と比較すると少々、物足りなさも感じがちですが、設定⑤でもほぼ110%ありますし、⑥はしっかりと110%を超えています。この高設定を使わない手はありませんし、何なら設定④も使い方次第でかなり稼働貢献してくれるでしょう。

加えて、設定②の数値も優秀なので、多用すべきです。偶数示唆の多さや売上・粗利性能の高さ、勝率の高さなど、設定②を多用するべき理由も多く存在します。ユーザーとの駆け引きをする上で絶対に必要な設定②ですので、うまく活用して欲しいと思います。

但し、私から特にお伝えしたいのは、逆に奇数設定の使い方です。今回のように多台数を導入できる新台に関しては、この先の長い運用を見据えた奇数設定への抵抗感を無くす作業が必須です。

どういうことかと言うと、粗利を確保する上で必ず必要になるのが設定①です。しかし設定①ばかりの運用では、ユーザーからも見限られますし、誰も打たなくなります。そこで必要になるのが設定③や⑤と言った、勝ちに期待できる奇数設定の使い方となるでしょう。

最終的な目標は、設定①でも打ち込んでくれる環境を作ることです。そのため、奇数設定への抵抗感を極力減らしていく作業が必要になります。普段の営業から、設定③や⑤を多用することで、奇数設定であっても十分、出玉に期待が持てる、勝ちに繋がるという感覚を打ち手に提供するのです。

これはバラエティや少台数の機種では難しい手法になります。『押忍!番長ZERO』のように、多台数の導入があったメイン機種でしかできない手法ですから、今からでも遅くはありませんので、ぜひチャレンジして下さい。

どうしても番長シリーズは偶数設定を使い勝ちな傾向があります。5号機まではそれで良かったのですが、6号機時代になったら少し視点を変えて設定調整の運用を進めた方が良いです。奇数設定は稼働しないという状況を作り出すことは、ホールにとってもデメリットでしかありません。まずは奇数設定でもしっかりと勝てるという意識の刷り込みを重ねていくことが大事です。

なかなか難しいとは思いますが、出来れば3ヶ月ほど、薄利で奇数中心の設定調整を進めてください。偶数中心のホールよりも、設定①の稼働状況が良くなっていくでしょう。小さな積み重ねではありますが、店の信用を上げる作業と思えば大事な要素です。

また、『押忍!番長3』よりも全設定で勝率が大幅に上昇しています。奇数設定も同様ですので、5号機までの番長シリーズよりも奇数設定への抵抗感は下がりやすくなっていると言えます。このチャンスを逃さずに、ぜひ奇数設定運用へのチャレンジをお願いします。

奇数設定への抵抗感が無くなってくると、偶数設定への期待値が、ことさら上がっていくと思います。どんな設定であっても、しばらくは期待感を持って打ち込んで頂くことが、ホールにとってもユーザーにとっても結果的にはメリットが出てくるものと思います。

特に『押忍!番長ZERO』をメイン機種に育てていきたいと思っているホールにおいては、しっかりとした設定調整の管理と個台データの管理をお願いします。同機のデキは非常に良いと思いますので、あきらめずに頑張っていきましょう。

◆プロフィール
飯田信一
1975年、東京生まれ。好きなパチスロ機は『ひぐらしのなく頃に祭』『HANABI』『ガメラ』など。パチスロ運営に関わるコンサルティグ業務、セミナー講師、メーカーの開発・販売支援などに従事。パチスロ運用のご相談は、メールアドレス(iida777@mis1979.com)まで。

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