パチンコ店経営企業の業績、2020年度の平均は赤字に転落

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矢野経済研究所はこのほど、パチンコホール企業132社の決算情報をもとにした、2020年度における業績動向の調査結果を発表した。

調査は、同社が保有するホール経営企業2,392社のデータから、企業規模を考慮した上で任意に132社を抽出。132社における決算情報の主要となる指標の平均値を算出し、2018年度(※2018年4月~2019年3月)~2020年度までの3年間の業績推移(売上、利益など)を分析した。

2020年度の売上高の平均は155億8,800万円で、前年度に比べ25.6%の減少となった。2020年度はコロナ禍と新規則機への移行によって、売上高が大きく減少。また、売上高に占める売上原価の構成比は、前年度の85.1%から2020年度は85.6%と微増した。

その結果、売上総利益の平均は、前年度に比べ28.2%減となる22億4,100万円と、売上高以上の割合で減少。多くのホール企業が売上高の大幅な減少に対応しきれていないことが伺える結果となった。

販売管理費の平均は22億5,300万円。前年度に比べて14.6%の減少となっている。ホール経営における販売管理費には遊技機の購入費用が含まれ、同費用の構成比は長年10%を超えており、ホール経営を圧迫していた。2020年度は、売上減に伴い販管費を引き下げたものの、新規則機への移行による費用の発生もあり下げきれず、構成比が微増した。なお2021年度は、新規則機への移行が最終段階を迎えることから、さらに販管費が上昇し利益を圧迫すると、同社は分析している。

また近年、売上原価と販管費の圧縮により増益が続いていた営業利益だが、2020年度は、コロナ禍に伴う政府の休業要請で一定期間の休業を余儀なくされたため、売上高が減少。調査対象となったホール企業における営業利益の平均額は-1,200万円と赤字に転落する結果となった。

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