【インタビュー/私の道】全国7割のパチンコホールに実績を持つ秘訣とは
株式会社オリエンタライズ 堀切勇司 代表取締役社長

投稿日:2022年1月21日 更新日:

PROFILE●ほりきり・ゆうじ
1977年生まれの45歳。大学卒業後、金融関連企業などを経て2008年に起業。ホール向けの装飾部材を中心に開発・製造・販売を手掛ける。現在は、ディスプレイ看板、LED関連製品、大判印刷まで業容を拡充。2018年には群馬県桐生市に新社屋を竣工。趣味はウォーキング、卓球。

装飾部材などを中心に開発・製造・販売を手掛ける㈱オリエンタライズは、今や、全国7割のホールへ納品実績を誇る有名企業だ。堀切勇司社長のサクセスストーリーに迫る。

取扱い商品はたった1つ 掘っ立て小屋からの出発

大学卒業後は、金融関連企業や営業代行企業などを渡り歩いた堀切社長。営業代行会社を退職した後は、知人のプラスチック成形を行っている企業で10ヵ月間、金型の設計と製造やプラスチック成形のノウハウを学んだ。そして2008年、パチンコホール向けの部材開発を入口に起業、業界入りを果たす。

「当時の社員は私を含めて3人。会社は家賃2万5000円で、掘っ立て小屋さながらの建物から、オリエンタライズの歴史は始まりました」。

堀切社長が最初に開発した商品が『エコキャッチャー』だった。幕板装飾のプレートPOPやフラッグPOPを取り付けるキャッチで、幕板への脱着が容易なうえ、ネオジウム磁石により、長期間使用できるのが特長。爆売れした商品だ。

「起業準備期間と並行して商品開発も行っていました。あるホール法人様に、装飾部材としてどのようなニーズがあるかをディスカッションさせていただき、導入していただくことを前提に『エコキャッチャー』の開発を行いました」。

当時、ホールでは幕板に装飾を施す際には、両面テープ式のキャッチを使用するのが主流だった。しかし、付け替える際に両面テープの後処理が大変であること、また、強度面に難があり遊技中に落下するリスクがあることを知り、その要望に応える形で開発を進めたという。

それからは販路を拡大するため、アポなしで飛び込み営業をする毎日。相手にされないことも多々あったが、あるホールの店長が社内ミーティングで取り上げ、多店舗導入に繋がったケースもあった。また、『エコキャッチャー』とセットで使える『エコレール』を開発。幕板の上下に装着することで、幕板POPを簡単に入れ替えることが可能となった。セットで提案することでホールも活用幅が拡がり、ホールのニーズの高まりと比例するように販売数も伸びていった。

「それだけ、ホールのニーズに合致した商品だったのだと思います。おかげ様で、起業してから半年で販売代理店も十数社まで増え、最高のスタートを切ることができました」。

幕板装飾に利便性と安全性をもたらした『エコキャッチャー』(右)と『エコレール』(左)。

業容拡大する中で確立した経営哲学

その後も同社は、LED看板や、デジタルサイネージ、アクリルボードなど、着実に業容を拡大していくことになるが、堀切社長は、スタンド式看板(LEDではない)『I BOARD』も会社成長の起点になったと振り返る。

「かなりの出荷台数になり、需要に対して供給が追いつかない状況に陥りました。夜に施工して、昼に製造、そしてまた夜に施工、という日々が半月続くこともしばしば。ホールの性質上、装飾に係る部材や印刷物の発注は、他の設備よりも優先順位が下がるため、納期が自ずとタイトになりがちです。しかし、死に物狂いで納期に応え続けてきました。その結果、今のオリエンタライズがあると自負しています」。

当たり前のことを、当たり前にやる──。言うは易く行うは難しだが、堀切社長は今も貫き通している。こうした努力が結実し、販売代理店の契約数は120社を超え、北は北海道、南は沖縄まで、全国7割のホールへの納品実績を誇る企業にまで成長を遂げた。

事務所フロア。壁面には特徴的なデザインを施すなど、ところどころに遊び心を取り入れた。

企業の強みを活かしてより良い装飾を提案する

起業から10年の節目にあたる2018年には、現在の場所へ新社屋を竣工。5ヵ所に分散していた倉庫・生産ラインを1ヵ所に集約し、管理面、生産面で効率化を図った。同時に、地元での事業展開を強化して、貢献と存在感を高める目的で、地元の一般企業への直接取引を活発化させ、顧客のあらゆるニーズに対応するための体制づくりに尽力している。

「顧客の生の声に耳を傾け、その意見をどのように商品に落とし込んでいくかが重要です。商品開発はその繰り返しですので、今後もさらに磨きをかけていきたい部分ですね」。

また、同社には堀切社長ならではの強みがもう1つある。個人的に築き上げた中国とのネットワークだ。

「技術先進国である中国には、法人化前の段階から足を運び、現地の方との人脈・パイプづくりに奔走していました。多い時では1年のうち10ヵ月、中国に滞在していた時期もありましたね(笑)。その甲斐もありいち速く最新技術、製品に触れることができます。また、現在進行形で世界問題に発展している半導体や資材不足に関しても、優先的に調達できる部分もあります。安定供給ができるのも弊社の強みですね」。

今後の事業展開についても、構想は既にあるという。

「SDGsを意識した素材や再利用が可能な装飾や、コードレスで給電出来るような商品ができないかなど、まだ構想の域を出ませんが、色々と考えています。ホールの無駄を省き、少しでも低コストで営業できるよう、装飾の観点から、今後もお手伝いしていければと考えています」。

本社には加工場、印刷場のほか倉庫も同居。開発・製造・販売をワンストップで提供できる体制が構築されている。

株式会社オリエンタライズ
https://www.orientalize.co.jp
【所在地】群馬県桐生市広沢町6-395-6
【設立】2008年11月
【従業員】60人(2021年12月)
【事業内容】店舗装飾部材、ディスプレイ看板、LED商品、POPの開発・製造・販売、看板、ポスター、横断幕の出力・施工・デザイン

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