全国的に見て、地場の強い法人や大型店が多い東海・北陸エリア。これに神奈川県を加えた特色の強いエリアで設備販売・メンテナンスの陣頭指揮を任されているのが、㈱マースシステムズ東海の近山茂明代表取締役社長だ。第2回目はマース一筋38年という近山社長に話を伺った。
全社員で顧客満足の創出に励み、
きめ細やかなサービスを提供する
──はじめに、経歴を教えてください。
マースエンジニアリングには1983年に新卒で入社しました。今年で勤続38年になります。学生時代にプログラミングを学んでいたので、マース入社後しばらくはシステム部で医療・自動車産業などのソフト開発を行っていました。
──元々はソフト開発を担当していたのですね。なぜ営業職に転換されたのでしょう。
私の入社時期は丁度、マースが景品管理POSでパチンコ業界に本格参入した時期と重なります。はじめこそPOSの需要は低かったんですが、フィーバー機の登場とともに急速に計数管理の必要性が高まり、会社も急成長していきました。それにともない業界部門での売上比率も高まったため、バックアップ体制を強化するためにカスタマーサービス本部へ異動しました。そこでは各地のホール様への設備設置・立ち合いや、操作方法を説明する業務の責任者を務めました。新店ラッシュのピーク時には1日で3店舗を掛け持ちしたこともあります。
──業界的にも会社的にも、大きく成長していく中、まさに現場の最前線でご活躍されていたのですね。
はい。その後、営業企画部を経て、上野、東京、横浜営業所の所長、東海営業部の部長などを経験しました。その間もマースでは、ノズルが付いた各台対応の台間玉貸機、カードシステム、さらにはパーソナルシステムなど、今のホール様の主流となっている設備を先駆けて提供していきました。そして、2020年4月にマースシステムズ東海の代表取締役社長の大役を仰せつかることとなりました。
──現場の最前線で大きな実績を残してきた結果、今回、白羽の矢が立ったというわけですね。
非常に身の引き締まる思いです。
強みは営業・サービスの自社一貫・協力体制
──マースシステムズ東海はどのような体制で動いていますか。
現在、営業員9名、サービス員23名を含む計37名体制です。
──強みはありますか。
直販体制をとっていることです。直販体制を堅持している理由は、私たちが大事にしているのが目先の業績よりもパチンコホール様との信頼関係を構築することにあるからです。ホール様の事務所に設備のデモ機をお持ちし、顔を見て説明させていただき、理解・納得したうえで導入していただく。このスタイルは、今後も追求していきたいです。
また、アフターフォローに関しても各営業所にサービス員が常駐しています。導入後のメンテナンスだけではなく、各設備の操作方法について随時直接ホール様に出向いて説明もさせて頂いています。弊社の設備の機能性・利便性をフルに発揮して頂くためです。つまり、売りっぱなしにしないということです。
こうした体制を潤滑よく回し維持するために、営業員とサービス員との情報共有を密にし、互いに強固な協力体制を築いています。営業員とサービス員は両輪であり、各々がお客様担当なんだ、という風土が、弊社の強みであると自負しています。
──独自の活動方針などは掲げていますか。
「顧客を守る、育てる、攻める」というものです。「守る」は、先に述べた営業・サービスの一貫した協力体制によってホール様の手厚いフォローをすること。「育てる」は、フォローを通じてホール様に弊社の設備をフルに使いこなして頂くこと。そして「攻める」は、営業体制とチームワークで販売強化を図ることです。この活動方針を念頭に、日々の営業・サービス業務に励み、着実にステップアップしていきたいです。
変化を恐れず時代と共に進化する
──最後に、今後のマースシステムズ東海の展望など、近山社長のお考えを教えてください。
歴史と伝統のあるマースグループの経営基盤をより盤石なものとし、存在価値の高いマースシステムズ東海にしていくことが私の使命だと思っています。現在、パチンコ業界は本当に厳しい環境です。ですが、今を好機と捉え、顧客ニーズに対してよりきめ細やかなサービスを提供するためにも、先ほどのマースシステムズ東海の活動方針でもありますように、営業・ CS ・業務を一体化して、“マースシステムズ東海がいないと困る”と思っていただける顧客でいっぱいにできるよう、顧客満足の創出に努めていきます。
また、今回のコロナ禍で「安心・安全」の重要度が増しました。今後もニューノーマルの中で非対面・無人化への意識や取組みがますます必要になってきます。変化を恐れず常に新しいことへ積極的に挑戦し続けていきたいと考えています。
──何か具体的に考えていることはありますか。
例えば今後は5Gが主流となり、多様な事がより簡単に出来る時代になります。進化を続けるデジタル技術を活用することで、さらなる遊技客の来店満足やスタッフの働き方改革に繋げることも可能だと思っています。弊社のコア・コンピタンスであるパーソナルシステムや、立体Air紙幣搬送を時代と共に進化させ続け、社員一人一人がホール様の一番近い場所で寄り添える存在になっていきたいと思います。