【コラム】『大工の源さん超韋駄天LIGHT』の顧客データが示す今後の店舗運営の方向性

投稿日:2021年5月21日 更新日:

「営業の中心をパチスロからパチンコへとシフトする注力期」と言われていますが、本コラムでは新規則機の登場前から本時期の到来を想定し、「お客様視点での店舗運営」と、パチンコ・パチスロ間回遊戦略をご提案して参りました。

現時点でのホール様における最大のテーマは、「パチスロを減台しパチンコを増台すべきか? その際の島図はどうすれば良いか?」でしょう。パチンコ中心へとシフトするとは言え、パチンコ市場が拡大している訳では無く、稼働を維持する為には遊技人数と遊技時間をアップする必要がある事は言うまでもありません。

そこで今回は「新しいコンセプトを打ち出したコーナー作り」をご提案したいと思います。新コーナー創設に当たり、『大工の源さん超韋駄天LIGHT』の顧客データと回遊状況が、今後の店舗運営の方向性と回遊戦略を示している様に思いますので、まずは『超韋駄天LIGHT』の顧客データを検証し、新コーナーのターゲットユーザーと運用方法をお話したいと思います。

超韋駄天LIGHTの顧客データ

表1『超韋駄天LIGHT』の導入3日間データを見ますと、全ての数値がAI–CISにおける甘デジの育成推奨基準値を大きく上回っています。また、この数値はライトミドルの推奨値をも上回っており、遊技したユーザーはライトミドルより「遊びやすく勝ちやすく」感じていたのではないでしょうか。特に注目したいのは勝金額平均が17,462円で、甘デジとしては極めて高い点です。

表2に6号機AT機の中から数機種をピックアップし、顧客データを出力していますが、投資金額と勝金額平均のバランスを見れば、『超韋駄天LIGHT』の方が6号機AT機より少ない投資金額で高い勝金額平均が得られており、「ローリスクハイリターン」であると言えます。

次に『超韋駄天LIGHT』の移動元グループを見ますと、パチスロユーザー比率が26.9%と高い数値です。先にお話した6号機AT機の遊技データとのバランスを比較すれば、パチスロから移動したユーザーが『超韋駄天LIGHT』に定着する可能性は大です。また、移動元グループとして低玉貸からの移動比率が高い点にも注目です。

そこでご提案したいのが、勝金額平均が高めの甘デジで固めた「新甘デジコーナー」の創設です。『超韋駄天LIGHT』を中心に、『AKB48桜LIGHT』の様な瞬発力がある機種を揃えたコーナー作りです。この機種も甘デジとしては勝金額平均の高い機種です。現時点ではBOX化するまでの品揃えはありませんので、まずはコーナーからスタートし、今後確率帯が1/120~1/130程度で瞬発力があり、話題性のある機種が登場してくる様に思いますので、その際には1機種複数台導入しながらBOX化するのが良いと思います。

「新甘デジコーナー」のターゲットとしては以下のユーザーが考えられます。それぞれのニーズに応じた適切な運用を行う事で、遊技人数及び遊技時間アップが見込めると思います。

ターゲットユーザーと回遊戦略

①パチスロメインユーザー
パチンコ・パチスロ間回遊ユーザーのパチンコへの定着と、パチンコ未経験ユーザーのパチンコへの入り口となるコーナーとしての活用が見込めます。

6号機AT機が1万円前後の投資で1万円前半の勝金額平均であるのに対して、甘デジが1万円未満の投資金額で1万円中盤の勝金額平均が得られるならば、「新甘デジコーザー」と回遊し定着するユーザーが多くなると思います。

現時点でのパチスロメインユーザーは、ライトミドルとの回遊性が高まっていますが、より「当りやすく勝ちやすい」コーナーがあれば、連れパチ等パチンコ未経験ユーザーもパチンコへと誘いやすくなるでしょう。

②ミドルメインユーザー
今後ミドルや玉単価の高いライトミドルが利益確保の中心になると思いますが、そこでは必ず疲弊するユーザーが多くなって来ます。あくまでもサブとして、一時的に勝率を求め骨休め的に甘デジコーナーで遊技すると思いますので、店舗滞在時間が延びる効果が見込めます。実際、MAXタイプ全盛期においても、
MAXタイプに疲弊したユーザーが甘デジを遊技するといった回遊が多く見受けられました。

遊技人数アップとしての効果は、他店舗顧客が来店した際、遊び勝手がわからない店舗でいきなりミドルを遊技するのは不安がありますが、安心して遊技出来るコーナーがあれば、「遊びやすい店舗」というイメージが持たれ再来店しやすくなり、他店舗顧客を取り込むコーナーとしても活用出来るのではないでしょうか。

③低玉貸メインユーザー
低玉貸ユーザーの4円への回遊を促進し、4円の遊技頻度を上げるといった活用が見込めます。『ミドル超韋駄天』の瞬発力が体験したい低玉貸メインユーザーが、投資金額的にミドルは無理であっても、甘デジであれば遊技しやすいと思います。

貯玉の貸玉間乗り入れの活用を提案すればより遊技しやすくなります。低玉貸メインユーザーはやがて低玉貸へと戻って行くでしょうが、その頃には『超韋駄天LIGHT』の稼働も落ちて来ると思いますので低玉貸に移動させれば、人も一緒に移動する事になり、低玉貸でも安定稼働し長期活用が可能となるでしょう。複数台導入する甘デジの適切な運用方法かと思います。

各店舗様のおかれた環境は様々で、課題も多岐にわたると思います。自店における最重要課題と解決策を明確にし、

①から③のターゲットユーザーに応じたコンセプトを打ち出した新コーナー作りと、稼働重視の薄利多売によるコーナー運営を行っていただきたく思います。

◆著者プロフィール
三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。

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