【コラム】『アイムジャグラー』の 運用方法をあらためて考える!!

投稿日:2021年1月20日 更新日:

・お客様視点の店舗運営
今回は、撤去まで1年を切った5号機『アイムジャグラー』の運用方法についてあらためて考えてみたいと思います。撤去までどのように使い、6号機『アイムジャグラー』にどうつなげていくか、参考にしていただければ幸いです。

ジャグラーの稼働を
死守する

1日当たりのコロナ感染者数が増加する中で、パチスロコーナーにおいては年配層の多い『ジャグラー』の稼働減が重くのしかかってきています。パチスロ総客数の3割~4割がジャグラーの客数といわれているので、この稼働減はパチスロ全体にとって致命的になりかねません。

6号機の不調、『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』『沖ドキ!』の撤去を考えても、ジャグラーコーナーの稼働の死守は必須です。そこで今回は、撤去を迎えるまでの5号機『アイムジャグラー』の運用について考えていきたいと思います。6号機『アイムジャグラー』を運用するうえでの参考にもなると思いますので、お付き合いください。

ただ稼働を上げるだけであれば、『アイムジャグラー』を今まで以上に薄利運用すれば、客滞率が延びるため、実稼働は少し上がります。しかし、それでは一時的な稼働増にしかならず、コロナ禍で来店を敬遠しているお客様が戻ってくるとは考えにくいです。また、ジャグラーを薄利運用し過ぎると、パチスロ全体の粗利が圧迫され、他の機種では出せなくなり、結果的にパチスロ全体の稼働が大きく下がってしまうことになりかねません。これだけは避けたいところです。

また、今後ジャグラーの稼働が戻ってくるタイミングをワクチンが広く浸透した時と考えた場合、最低でも後、数ヵ月は我慢が必要になります。なのでその間は、薄利過ぎず、かといって粗利も取り過ぎないという、難しい調整がしばらくの間継続するという事になります。

粗利を変えずに
配分を変える

そこで考える『アイムジャグラー』の運用方法は、今までのコイン粗利や利益率は変更せず、中身の配分を変更するやり方です。例えば『アイムジャグラー』を20台設置しており、平均設定3で運用している場合、今までであれば「オール3」や、「設定1を5台、設定3を10台、設定5を5台」というような配分パターンで客滞率を延ばし、稼働を維持することが出来ました。しかし、今後は稼働が弱くなることで敬遠される事が無いよう、“高設定がある”と思ってもらう必要があります。

なのでこれからは、「設定1を7台、設定3を8台、設定5を6台」や、「設定1を10台、設定5を10台」というように、ベースは下がりますが高設定を増やす配分に移行させ、低迷期を乗り越えていく事が必要です。

稼働が下り坂の時に、ジャグラーに設定1を増やす事は不安だと思いますが、低稼働時の設定1ならユーザーは、負けていても途中で台移動を繰り返すため、設定1が多くてもその台が2,000枚負け、3,000枚負けという事は珍しいですし、1人のユーザーが同じ台で同じように大負けすることも珍しくなっています。従って低稼働時は恐れずに設定1を使用しても問題ないと思います。設定1を使った分、高設定を投入するといった発想です。

コロナ第3波の最中であれば、ジャグラーの中でも客層が若い『マイジャグラー』なら稼働の落ち込みも少なく、「出せば響く」ジャグラーでもあるため、ジャグラーを薄利運用するなら、第一候補は『マイジャグラー』にしたいところです。しかし、前述してきた通り、今は年配層を大切にしなければいけない時期です。よって『アイムジャグラー』も大切に運用してかなければいけません。

稼働の差=台粗利の差とは
ならないのがジャグラー

とあるデータを参考に、稼働が4,000枚以下のホールと10,000枚以上稼働しているホールの平均データを比較してみると、10,000枚以上稼働しているホールはコイン粗利25銭、台粗利が2,750円。一方、4,000枚以下のホールだとコイン粗利は60銭で台粗利は2,400円でした。このデータは実際、5つの稼働ランクに分かれているのですがここでは割愛して、一番上と一番下のランクで単純比較させてもらいました。

結論を言うと、どのランクの台粗利を比較してもほぼ変わりがないということです。つまり、粗利を増やすために設定を下げても下げても、稼働が下がるだけで、粗利は増えていないことを意味しています。言い換えるなら、設定を使えば稼働も上がりますし、結果、コイン粗利は減っても台粗利は維持できるという事になります。稼働が低いまま粗利を取れるだけ取るのか、粗利はそこそこで稼働を上げるのか・・・。つまり、台粗利が一緒でも、どちらが優良店のイメージがわくのかという話です。ユーザーからしたらもちろん、お客様の頭数が多い方が盛況感があり、優良店に映るでしょう。

このことは6号機の『アイムジャグラー』を運用するうえでの参考になります。コイン単価はベースが下がる分、5号機時より2割下がると想定しましょう。この2割の売り上げが落ちた分、粗利補填のため、設定を下げた方がいいのでしょうか? 答えは否です。前述した理屈と一緒で、逆に設定を上げて稼働を2割上げる発想が、6号機のジャグラーには必要だと考えます。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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