パチンコホール向けの広告事業などを手掛けるゲンダイエージェンシーは7月17日、2021年3月期第1四半期の決算を発表。新型コロナウイルス感染拡大に伴うパチンコホール休業等の影響を受け、売上高が前年同期比63.9%減になるなど、厳しい業績で推移した。
第1四半期の業績は売上高10.5億円(前年同期比63.9%減)、営業利益マイナス3.5億円(前年は1.4億円の黒字)、経常利益マイナス3.5億円(前年は1.1億円の黒字)、純利益マイナス3.6億円(前年は0.5億円の黒字)。大幅減収の上、利益面は全て赤字となった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全国ホールの多くが4月上旬~5月中旬もしくは下旬にかけて休業。また3月以降は、パチンコ業界全体の取り組みとして集客を目的とした広告宣伝を自粛。これらがホール企業はもとより、同社を含む関連企業にも経営的に大きな影響を与えた。
このため、同社第1四半期中のパチンコホールによる広告需要は、感染防止対策等の店内告知物や、継続課金型のインターネットサービス等に限定された。ただし6月以降は、ホールの営業再開に加え、広告宣伝の自粛が段階的に解除されたことから、広告需要も緩やかに回復の兆しが伺える。
通期の見通しは、前回発表値から修正はなく、売上高68.5億円(前年同期比38.4%減)、営業および経常および純利益は6.5億円とした。第1四半期の広告受注額は事前予測の前年同期比9割減に対し、実際は6割減にとどまった一方、今後の広告需要の回復について慎重な判断が求められることから、業績予測値を据え置いた形だ。