藤商事は5月8日、2020年3月期の決算短信(連結)を発表した。売上高は251億7,200万円(前年度比10%減)、営業損失は20億5,400万円(前年度の営業利益は13億3,700万円)、経常損失は22億7,900万円(前年度の経常利益は14億9,900万円)、純損失は47億1,900万円(前年度の純利益は7億9,600万円)となった。
減益の背景として同社では、年度の後半から新台市場は全面的に新規則機に移行したが、ホールにおける設置機種の稼働は依然として旧規則機が中心となり、新規則機市場の販売および稼働が総じて低調に推移したことから、遊技機市場全体の入替需要が伸び悩んだと説明。
このような中で同社は、ヒットタイトルや新ジャンルの創出に努めるとともに、セカンドブランドを活用した販売戦略を展開したが、下半期に投入したパチンコが苦戦を強いられたことに加え、今期に発売を予定していたタイトルの一部において、型式試験の適合に時間を要し、来期以降の発売になったことから、販売台数は低調に推移した。
パチンコの販売は上半期、『P緋弾のアリアIII 設定付』『Pリング バースデイ 呪いの始まり 設定付』を市場投入したほか、シリーズ機種などを追加販売した。また下半期で『P貞子vs伽椰子 頂上決戦』『P地獄少女四』を市場投入。結果、販売台数は5万台(前年同期比25.9%減)、売上高は195億6,800万円(同16.3%減)となった。
パチスロの販売では、上半期に『S呪怨 再誕 AT』、下半期に『S喰霊-零- 運命乱 ~うんめいのみだれ~』『Sリング 恐襲ノ連鎖』『S地獄少女 あとはあなたが決めることよ』を市場投入。販売台数は1万3,000台(前年同期比7.5%増)、売上高は56億300万円(同23.6%増)となった。
今後の見通しについては、新型コロナウイルス感染症の収束時期によりホールの新台入替の対応等も大きく変動することが見込まれることから、現時点において適正かつ合理的な業績予想の算出が困難であるとし、2021年3月期の連結業務予想は未定とし、合理的な予想可能となった時点で速やかに公表するとしている。