
ぱちんこやパチスロにおける版権が近年再加熱をしています。理由としては複数あるのですが、大局的な流れとしてコロナ禍に端を発した動画配信サービス(VOD)にて、日本のアニメが世界中で愛されるようになりました。世界ランキングで日本のアニメが上位に入ることが珍しくなくなり、今現在日本のアニメ業界に世界マネーが流入しています。というと、少し大げさな気がしますが、日本のアニメ業界が活況なのは間違いありません(文=荒井孝太/㈱チャンスメイト 代表取締役)。
一方で、日本のアニメ制作会社に協力を依頼し、演出制作を行っているぱちんこパチスロ開発においては、本業のアニメ制作に制作ラインを取られて2Dアニメーション制作も非常に苦労しているだけではなく、そのような状況からもコスト増になっており、コロナが落ち着いた今現在においてもそのような状況が落ち着くどころか、更に加速する一方です。
また昨年のぱちんこパチスロの販売台数TOP10を見ても、ぱちんこは海物語シリーズ、パチスロはジャグラー、沖ドキシリーズがオリジナル版権としてランクインする一方、その他の機械はほぼ版権が搭載された機械になります。今現在、発表になっている遊技機は殆どが版権モノですが、その中でもアニメの割合が非常に高いのも特徴的です。
そして別角度からも考えてみたいですが、今現在の音楽ヒットチャートで上位を占める楽曲や現在人気があるアーティストの新曲の多くがアニメのOPやEDで使用されることが昔に比べて非常に多くなりました。
その昔は一流と呼ばれるアーティストはアニメのOP等に起用されることはほぼありませんでしたが、昨今では逆に人気アニメのOPに選ばれるアーティストが一流というような逆説的な論調も少なくありません。
ぱちんこパチスロにおいて版権を使った遊技機というのは確かに費用面が増すため、昔のようにオリジナルを主体とした開発が望まれる一方、日本国内だけではなく世界の流れを見てもアニメコンテンツというのは一大市場であるのは間違いありませんし、その一部のコンテンツを使用できるということ自体、大きなアドバンテージでもあると考えることができます。
これは、長年にわたってぱちんこパチスロがアニメに大きく貢献していたからこそ、今現在においてもアニメ業界側からNOを突き付けられないことに他ならないのではないか?と私は個人的にはそう考えたりもします。
良い面と悪い面は混在するのは間違いありませんが、この世界的な大きな流れにあらがっていくのではなく、共存しながら良い方向を見つけるためにもアニメコンテンツという大きな流れを大局的に見ながら適切な判断を下せればと思いますので、これらのコンテンツの重要性をしっかりと理解した上で良い距離感で物事を進めることができればと思います。
◆プロフィール
荒井孝太
㈱チャンスメイト 代表取締役
パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(https://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。



