「pp奨学金」設立、ファンの善意を学生支援に

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遊技客の善意を奨学金に充てるpp奨学金。2017年度はテスト的に学生8名への給付を決定した。

 遊技客から寄付された端玉(メダル)を経済的に困窮している学生の支援に充てる「パチンコ・パチスロ奨学金」(pp奨学金)がこのたび、業界有志により設立された。2月26日に都内で設立記念式典が行われ、2017年度はテスト的に計8名に奨学金を給付することが発表された。

 pp奨学金は、パチンコ店、パチスロ店に「端玉募金箱」を設置し、遊技客から寄付された端玉(メダル)を1玉4円、1メダル20円相当の金額に換算し、それを基本財源に、経済的な理由を抱える学生に支援する給付型の奨学金制度。利用者に奨学金の返済義務が伴う「貸与型」とは異なり、卒業後の返済を心配することなく、学業に専念できることが特長となる。

 また、pp奨学金の運営自体は協賛企業からの年会費でまかなわれ、遊技客からの端玉の寄付がすべて奨学金として活用される。

 運営面は学生の進学・就学の支援実績をもつ社会福祉法人さぽうと21が協力する。

 設立記念式典でさぽうと21の吹浦忠正理事長は、「pp奨学金は、パチンコ、パチスロ愛好者の方々が善意を募玉箱に入れてもらう。勝った喜びを社会還元することで喜びも倍になると思う」と前例のない奨学金制度に期待を寄せた。

 pp奨学金委員会の深谷友尋委員長(フシミコーポレーション代表取締役/日遊協前会長)は、「遊技産業の皆さんがそれぞれの地で社会貢献活動を行っていることは承知している。しかし、いま日本で手を差し伸べなければならないのは苦学している学生だ。日本の教育力を高め、知的財産を増やしていくことが国力を強めることにもなる。今日から勉学に励む学生諸君に愛の手を皆さんと一緒に捧げたい」と述べ、出席した業界関係者に協力を願った。

 2017年度はパイロットスタディとして8名への給付を決定。そのうちの一人、東京大学法学部3年の男子学生は、現在アフリカ発展の阻害要因などを研究しており、将来はアフリカをはじめ途上国の発展や日本との友好に寄与したいという目標を掲げている。今回の給付を受け、「学生生活残り1年間を皆様の援助を受けて一生懸命頑張っていきたい」と決意を語った。

 17年度の給付額は一人あたり月額3万円、または5万円で12カ月分。次年度からは月額5万円から10万円を予定している。給付の申請は9月から受け付ける予定で、深谷委員長は、「2018年度からは100名、200名と拡充していきたい」としている。

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