メイドインサービスは6月13日、オンライン形式で第37回パチスロ定例セミナー「市場動向と最新機種解説 特集:BT機」を開催した。本セミナーは、同社が提供する店舗診断サービス『SIRIUS』の会員ホール企業を対象に実施され、蓄積データをもとに市場の最新動向と機種ごとの運用アドバイスが示された。講師を務めたのは、事業戦略部セールスプロモーショングループの池上周平主任。
セミナーではまず、5月のパチスロ市場について概況が共有された。新台の導入台数は36,800台にのぼり、スマスロの設置比率は全体の53.56%に達した(ノーマル機を除けば80.5%)。池上主任は「今後、メダル機の新台供給はほぼ見込めず、ジャグラー以外の既存メダル機の設置比率はすでに約18%にとどまっている。スマスロへの切替えを計画的に進めるべきだ」と述べ、転換期にある市場構造の変化に言及した。
営業指標においては、平均稼働11,184枚(前月比プラス495枚)、平均売上31,943円(同プラス1,160円)、平均粗利3,610円(同マイナス176円)、平均粗利率は11.3%(同マイナス1.1ポイント)となった。ゴールデンウィークによる底上げ効果に加え、新台効果も重なったことで、稼働低下は想定を下回る水準にとどまったという。
今回の特集テーマとなったBT(ボーナストリガー)機については、導入初週の平均稼働が16,366枚と、過去のジャグラーを除いたノーマル機(平均14,811枚)の稼働実績と比較しても良好な出足を示した。池上主任は「ユーザー評価も比較的高く、『ニューパルサー』などは高い出玉率がアピールポイントになっている」と述べ、Aタイプに近い遊技性を持つBT機の浸透可能性に期待を寄せた。
今後は5号機・6号機で親しまれたAタイプ系コンテンツに加え、新規版権を活用したBT機のリリースも予定されている。こうした流れに対し池上主任は遊技性の拡大に期待を寄せる一方「設定投入のタイミングを誤れば、市場における認知形成が遅れ、BT機の定着を妨げる恐れがある」とし、「ジャグラー並みとは言わないまでも、適切な設定運用で受容環境を整えることが肝要」と注意を促した。