セガサミーホールディングスは5月10日、複合リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」(以下、フェニックス)を開発・運営するフェニックスリゾート株式会社の株式をFortress Investment Group LLCの関連会社である夕顔合同会社に譲渡すると発表した。この取引により、特別利益として約85億円が計上される見込みであり、2025年3月期の業績に反映される。
フェニックスは、セガサミーが2012年に完全子会社化して以来、緊密に連携して企業価値の向上を図ってきた。特に2023年3月期には、子会社化後初となる売上高の更新と営業利益の黒字化を達成し、その結果、フェニックスは日本有数の複合型リゾート施設としての地位を確立した。
今回の株式譲渡は、フェニックスのさらなる企業価値向上を目指し、ホテル・リゾート事業において豊富な経験と知識を持つFortressを戦略的パートナーとして迎えるための戦略的決定である。Fortressは日本国内で複数のホテルを成功裏に運営しており、特に地域に根差したホテル事業の管理に関して高い評価を受けている。
フェニックスの運営は、Fortressの子会社であるマイステイズ・ホテル・マネジメントと連携し、建物ごとに必要な改装プランを策定し、稼働率の改善とターゲット層の拡大を目指す。この取り組みにより、地域企業や住民と協力しながら、フェニックスが持つ「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」と「フェニックスカントリークラブ」ブランドのポテンシャルを最大限に活かすことが期待される。
株式譲渡後もセガサミーは、フェニックスが新たに発行する種類株式を取得し、20%の議決権を保有。これにより、フェニックスのさらなる成長と企業価値の向上を支援し続ける方針である。