【コラム】『パチスロ甲鉄城のカバネリ』の出玉仕様からみる6.5号機の可能性

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©カバネリ製作委員会 ©Sammy

パチスロ6.5号機の市場投入から約3ヵ月、特に7月初週に導入された『パチスロ犬夜叉』『パチスロ アクエリオン ALL STARS』『パチスロ甲鉄城のカバネリ』が良いスタートを切り、8月の新台では『パチスロ 鬼武者2』の高稼働がパチスロ市場をけん引しています(文=ジェイさん@発信する遊技機クリエーター/J-BEAT合同会社代表)。

6.5号機の特徴としてまずあがるのが、「差枚管理による一撃2,400枚を超える出玉性能」でしょう。私自身、これまでいくつかの6.5号機の機種で2,400枚を超える差玉を経験しました。

今回は私もよく打った「S甲鉄城のカバネリ」を題材に、出玉仕様について解説していきます。

『パチスロ甲鉄城のカバネリ』の出玉仕様

これまでの6号機と6.5号機の違いについては、各ホールでもかなり丁寧な説明がなされており、以下の図(6.5号機の同一有利区間による差玉)のような、図解を伴ったポップを見られた方も多いのではないでしょうか。

先日、私も実際『S甲鉄城のカバネリ』で、約3,500枚の一撃出玉を獲得しました。一撃2,400枚オーバーですので、先の図解のように差枚を活かした一撃性能と考えられる方も多いのではないでしょうか。

もちろん、『S甲鉄城のカバネリ』は差枚を使って一撃差玉を出す性能も持っています。しかし、私が経験した一撃3,500枚は差枚性能を一切使っておりません。また、同一有利区間ではなく、3つの有利区間を連ねての一撃性能なのです。

まず、1回目の有利区間は通常時~ATが確定するエピソードボーナス消化までとなります。ここで1度、有利区間を切ったり切らなかったりする事で、『S甲鉄城のカバネリ』は1度のATで2,400枚を到達せずに終了するケースをなくすようにコントロールしています。

そして、2回目の有利区間はAT「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」開始から始まり、上位AT「美馬AT」を経て2,400枚で完走します。

最後に3回目の有利区間でも同様に「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」から開始となる為、こちらで約1,000枚を獲得し、AT終了となりました。

見た目上は一撃3,500枚ですが、内部的には3つの有利区間を貫通しての差玉となります。こういった有利区間の使い方をすれば、差枚に頼らずとも2,400枚を突破出来るわけです。

図解にすると以下の様になります(6.5号機の複数有利区間による差玉)

この複数有利区間を繋いで出す一撃差玉も6.5号機ならではの出玉性能といえます。

差枚管理は、一定の吸い込みをすればその分吐き出せるという特徴があるものの、うがった見方をすれば吸い込まなければこれまで同様頭打ちの出玉性能ともいえます。しかし、複数有利区間を繋いで出す出玉システムを使えば、吸い込んだ、吸い込んでいないに関わらず一撃差玉が可能となるのです。

こういった、新しい出玉性能が市場で評価されている一因といえるでしょう。

さいごに

『パチスロ犬夜叉』、『パチスロ甲鉄城のカバネリ』のように差枚管理を生かしつつ、吸い込まなくても・・・・・・・・2,400枚を突破出来る出玉性能は、今後も長くトレンドになると予想しています。

まずまずのスタートをみせた6.5号機ではありますが、今後の機種もさらなるゲーム性や出玉システムの進化が進む事でしょう。非有利区間を出玉的な切れ目にすること無く、一撃の出玉契機にすることは6.5号機(延いてはスマスロ)の大きなポイントとなり得るでしょう。今後も繋がる確率や期待枚数を調整した様々なバランスを取った機種の登場が予想されます。

私としても、まずはこの差枚に頼らない出玉システムを軸に新機種に注目していきたいと考えています。

◆プロフィール
ジェイさん@発信する遊技機クリエーター
J-BEAT合同会社代表

発信するプロ遊技機クリエーター兼ライター。過去遊技機メーカー3社で勤務。在籍中に10数機種の遊技機開発に携わる。現在は法人を経営しつつ、フリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。また、メーカー所属では出来ない発信、評論活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/jsan65536

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