オーイズミグループが新たな挑戦下仁田物産を子会社化、食品事業へ参入

投稿日:2020年10月20日 更新日:

株式会社オーイズミ 大泉政治代表取締役会長

オーイズミグループは今年1月、蒟蒻(こんにゃく)を中心とした食品製造事業を展開する下仁田物産を子会社化した。すでにパチンコホール向けに端玉賞品用の『蒟蒻ゼリー』の販売も実施している。今後のグループの経営方針とホール向けに開発した蒟蒻ゼリーの特徴を大泉政治代表取締役会長に聞いた。

蒟蒻ゼリーで100億円を目指す

オーイズミグループは、経営テーマとして「遊」「食」「動」「明」を掲げている。「遊」はパチンコ・パチスロに関する事業、「食」は飲食事業、「動」は不動産事業、「明」は明るい未来に関する事業として、電力事業などがある。これらの事業を展開するグループ10社の前期年商は約420億円にのぼる。

今回、子会社化した下仁田物産は「食」の分野にあたる食品製造会社。社名の通り、群馬県の下仁田町に拠点を構え、こんにゃく・しらたき・ところてん・ゼリーの製造販売を行っている。主力はおやつやデザートとして老若男女に人気の『蒟蒻ゼリー』だ。

同グループの大泉政治代表取締役会長は同社を子会社化した理由について次のように話す。

「グループ全体として年商500億円を一つの目標にしてきた。その中でこれから新しい事業をゼロから育てていくには時間もかかり、M&Aを検討していたところ、食品事業として『蒟蒻ゼリー』を製造するこの会社が候補にあがった。こんにゃくをベースにいろいろな展開ができると考えた」。

ゼリーの市場は現在、大手2社がそれぞれ100億円程度を保持している。下仁田物産の売上高は約25億円。「商品次第では十分に先行2社と同様に100億円に拡大できる」と大泉会長は話し、その先にグループ500億円を見据える 。

グループにはすでに約300店舗の飲食店があり、これら店舗とも商品開発の連携を図っていく方針だ。

「蒟蒻ゼリーのほかに、こんにゃくを使ったドリンクなども研究開発している。まずはこんにゃく関連から食品事業に参入し、将来はレトルト食品や冷凍食品なども視野に入れた総合食品メーカーに成長させたい」と意欲を示している。

粗利が取れる端玉賞品 トクホの認可も

下仁田物産が製造する『蒟蒻ゼリー』の特徴の一つは、食べやすさにある。こんにゃくを使用したゼリーは一時、誤飲が問題視されたが、同社では誤飲を防ぐためにカップ式ではなく、自分で切り口の大きさを調整できる個包装(ピロー包装)を採用。包装もアルミ蒸着素材のため、他社製よりも賞味期限が非常に長く、常温保存でも約270日保てる。

●標準サイズ/ぶどう、マンゴー、りんご、ももの4種27個入り

●ミニサイズ/ぶどう1種4個入り

また徹底した食品安全管理も同社の強みで、メイン工場は食品安全システム認証の国際規格である「FSSC22000」をすでに取得。ISOより取得が非常に難しいといわれる同規格により、食の安全を維持している。

こんにゃく自体、食物繊維が豊富で整腸作用があるため、同社の蒟蒻ゼリーは唯一、特定保健用食品(トクホ)としても認可されている。

この『蒟蒻ゼリー』は9月からパチンコホール向けにも提供されており、市販されている標準サイズのほかに、端玉賞品用のミニサイズも用意する。

「我々はこの業界に育ててもらった。プレイヤーに喜んでもらえ、ホールにも粗利が取れる賞品として提供していきたい」と大泉会長は話す。

こんにゃくの生産で有名な群馬県。下仁田物産の各工場も県内の下仁田町に所在している。特にメイン工場の下仁田インター工場は、食品安全システム認証の国際規格「FSSC22000」を取得している。

各商品は直販でも取り扱っており、オーイズミの担当者に発注することも可能だ。

現在はプロ野球・西武ライオンズの本拠地、メットライフドームのバックネットに広告看板を掲出するなど、『蒟蒻ゼリー』のブランディングに力を注いでいる。

コロナ禍でグループの各事業に多大な影響が出たという大泉会長だが、新しい食品事業に積極果敢に挑戦し、さらなる成長を目指している。

 

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