【永澤有希のユキペディア】
本誌「間違いだらけの女性活用」連載中、永澤有希氏の新連載がwebでスタート!組織人事コンサルタントとして「人がすぐ辞める企業を、優秀で強い組織に激変」させるなど多数の実績を持ち、予防医学指導士・メイクアーティストなどの資格も保持し「ホールスタッフを輝かせる事が私の使命」と語る永澤氏が縦横無尽に切り込みます!
こんにちは、ミチスケジャパン永澤有希です。
「急ぎでお伝えしなくては!」という事態に遭遇いたしましたので、あわてて原稿を書いております。
入口で万全のウイルス対策、のはずが…
緊急事態宣言の解除地域で営業再開された店舗さんに伺ったところ、入り口でイケメンスタッフさんが、お客様にアルコール消毒液をプシュッとサービスしています。私の番になり、両手のひらを差し出すと、スタッフさんがシュッ!しかし、その途端
「うっ…!」
思いもよらぬ激痛に、私はその場に崩れ落ちそうになりました。なんとスタッフさんが吹きかけたアルコールが、私の右目を直撃したのです。
「ひーっ、滅茶苦茶しみる!」
消毒用アルコールが目に入ると、ものっすごく「しみて、ヒリヒリ」するんですね。エタノール狂の私は手指だけでなく身体のあちこちをエタノールで拭くことがありますが、さすがに眼球に用いたことはありません。
消毒アルコールが目に入った原因は…
①私が小脇に荷物を抱えていたので、両手のひらが胸の位置に来ていた
②そこにスタッフさんが勢いよく「シュッ」したので、手のひらからアルコール液が跳ね返った
このようにして、私の右目を直撃したものを思われます。
あやうくムスカ大佐なみに叫ぶところでしたが、そこは大人なので何事もなかったように店内に入りました。ヒリヒリはしばらく続きましたが、ともあれ「アルコールが目に入ったら激痛」という事が確認できて良かったです。きっとホールの神様が
「時節柄、大事なコトだから、おまいのネタにして業界の皆に周知しろよな!」
と私に言ったんでしょう、いつも体を張って何かを学ぶ私です。
スタッフ同士の「やりっこ」で感覚を掴もう
心理学的に、どうしても「コロナウイルス撃退!」という気持ちでシューすると、おのずと力が入ってしまうもの。でも、お客様を私のような「スプレー事故」に巻き込まない為にも、消毒スプレーの塗布サービスする場合は
①手のひらはなるべく低い位置で差し出してもらう
②スプレーボトルのトリガーを優しく引く(バウンドするほど勢いよくスプレーしない)
という点に気をつけましょう。トリガーを引く時は、ゆっくりめにシュー…ぐらいの力加減がよいですね。
スタッフ同士で、お水の入ったスプレーボトルを使い「やりっこ」して、感覚を掴むと良いでしょう。ゆっくりめにシューすると霧状でなく液状で出ることもありますが、前回書いたように「エタノールは、濡れた状態の時にウイルスをやっつけ」ますので、お客様のお手々がアルコール液でしっとり濡れるのはとても良い事です。重ねて言いますが、練習は「アルコールじゃなくてお水」でやってくださいね。アルコールは脱脂作用があるので使いすぎると肌荒れを起こします。
アルコールと言えば、前回の「消毒に適したアルコール濃度」、たくさんの方に読んで頂きありがとうございます。キレッキレの某社イケメン幹部から
「現場にいたとき、消毒用アルコールでスロットのセレクター清掃をしている部下を怒鳴りつけたことを思い出しました。次回の掲載も楽しみにしています」
と連絡を頂きました(ありがとうございます!)。そうです、前回カルティエのエナメルが溶けたと書きましたが、アルコールはプラスチックを溶かすこともあるので、備品の消毒は次亜塩素酸ナトリウムなど、材質に適したものを調べて使ってくださいね。
マスクしたらこうしろ、の罠
さて、前回の終わりに「次回は某ホール女子から頂いたお悩みを取り上げます」、と告知致しましたね。このようなお悩みでした。
「ゆきさーん(汗 コロナでいろいろ大変ですよねぇ(汗 店舗も感染防止対策(-口-)してますが本部の男性上司から『マスクして接客する時は滑舌良くしゃべれ!』とか『マスクしたら目しか見えないんだから、アイメイク濃くしてカラコンつけろ!』と強要されて困ってます。どっかからそういう知識を仕入れてきたらしく(´д`) でもコロナ対策に精一杯でそこまで手が回りません(# ゚Д゚) 現場経験あるゆきさんなら分かりますよ!? どうにかしてください!」
LINEを拝読して、「うわぁ…」と思いました。「現場に出ない男性上司」と、「第一線で働くスタッフ」の意識が、見事に乖離しているからです。
私は、両者それぞれのお気持ちが、とてもよく分かります。
上司の、「マスクして滑舌良く話せ」とか「アイメイク濃くしてカラコン付けろ」は、女性スタッフに
「こうあって欲しい」
という願望です。
でも現場は、理想では動きませんね。
冒頭の「アルコールで目が激痛」の件も、私はその場でスタッフさんに伝えませんでしたけど、他のお客様が同じ目にあったら(目だけに…違w)、クレーム案件で金銭を請求されてもおかしくないのです。しかも、ただでさえコロナ禍で気が立っている昨今!
かように現場には、「色々ある」んです。特に、厳重な感染対策が続く今、現場で働くスタッフさんの心理的&身体的な負担は、大変なものです。
では今回も「予防医学指導士」の立場からお話しして参ります…
が!長くなるので次回に持ち越し致します。
取り急ぎ、
①お客様にアルコール塗布サービスを行う場合は、重々気をつけて実施すること
②スタッフ同士で「やりっこ」して、力加減を養うこと
以上二点に気をつけてくださいね!それではまたユキペディアでお会いしましょう。
◆著者プロフィール
永澤有希(ながさわ ゆき)
㈱ミチスケジャパン 人材プロデューサー
コンサル企業、パチンコ企業を経て現職。経営者の気持ちもスタッフ心理も理解できる唯一のコンサルタント。厚労省推進PA選出など女性活用や人材育成に定評がある。業界特有のハラス問題も精通しハラスメント防止研修も多数担当。メイクアーティストや予防医学指導士の資格も持ち個々の才能を内外両面から引き出し組織作りを成功に導く。RMTIS接遇メイクエステ協会ラムティス代表理事、メイクスタジオ「ラフレイジュ」主宰。
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