小柳課長は講話の中で、 (1)ぱちんこへの依存問題対策、(2)射幸性の抑制に向けた取組み、(3)検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の問題、(4)遊技機の不正改造の絶無、(5)遊技機の流通における業務の健全化、(6)ぱちんこ営業の賞品に関する問題、(7)広告宣伝等の健全化の徹底、(8)ぱちんこ営業所における置引き対策、の8点について言及した。
とくに(1)の依存問題対策については、ギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議で決定された論点整理の各課題に対し、「確実、かつスピード感をもって実施していただく必要がある」と要請したほか、リカバリーサポート・ネットワークの機能拡充として依存問題を抱えている人の家族から相談を受け付ける仕組みや、自己申告プログラムの家族からの申告の受け付け、ホールでのさらなる依存対策として安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度の推進、業界の依存問題対策を評価する第三者機関の設置、児童の車内放置事件の防止対策などへの取組みを要請した。
(2)の射幸性の抑制については、業界が定めた新基準に該当しない遊技機の設置比率の目標値に関して一部のホールが達成できていないこと、また優先的に外すことを合意した高射幸性遊技機の撤去が進んでいないことをあげ、「大きな問題であると考えている」などと指摘した。
(3)の検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の問題については、改めてホールに設置される遊技機は検定機通りであることが求められると強調した上で、「残念ながら遊技くぎを曲げて検定機と異なる性能を創出する事案がいまだ継続して発生している」「依然、客寄せ等営業者側の都合により、入賞口付近のくぎを開け閉めしていた事案が発生している」などと指摘し、今後は業界全体でくぎに関する問題を生じさせないという意識を定着することが必要だと述べた。
(6)の賞品に関する問題では、買取事犯、取りそろえの充実、適正な賞品提供の徹底の3点について言及した。