12月6日の衆院本会議で可決され、参院に送付されていたカジノ解禁法案(IR推進法案)をめぐり自民党は、慎重審議を求める与野党の意見を受け入れ、当初目指していた9日の成立を断念した。読売新聞などが報じた。
カジノ解禁法案は超党派で結成する国際観光産業振興議員連盟(IR議連/細田博之会長=自民)が議員立法で成立を目指すもの。議連には自民、民進、公明など与野党各党の所属議員総勢200人以上が参加している。
ただし党内事情はそれぞれ異なっている。民進など野党はギャンブル依存症罹患者が増えるなどの理由で反対が大勢を占め、連立与党の公明党も上層部に慎重意見が根強い。また法案成立を主導する政権与党の自民党内も難色を示す意見がある。
参院内閣委員会の委員長ポストは野党の民進党が握るが、民進党はその権限を活用し、「採決の先送りを狙う構え」(同紙)だ。