同社が運用する客帳データ(CISデータ)を元に、遊技客の遊技機タイプ別動向や回遊性を分析、これをもとに、遊技客のニーズにあったより良い営業の方向性を提案する。
当日は「顧客動向と遊技動向の変化」について顧客情報支援部・上田知弘主任、「CISの実践的な使い方」について小川潔代表取締役、「CISデータと地域密着型店舗」について顧客情報支援部・福田耕太郎執行役員がそれぞれ講師を担当した。
このなかで上田氏は、セブン機メインユーザーの減少が止まらない現状を指摘。その大きな理由として勝ち体験の減少を挙げ、「時間あたりの使用金額が増加し、遊技客が疲弊。一方で使用金額が伸びないことから勝ち体験にも繋がらないという悪循環が続いてる」と分析した上で、「勝ち率重視では遊技客の満足できる期待値を提供できていない」と付け加えた。
こうしたなかで同氏は、甘デジ(同社呼称ではハネデジ)メインユーザーがやや増加に転じている点に注目。「勝ち体験を与えられるという視点で見れば、低貸玉よりむしろハネデジ。店側の4円パチンコにおける機会損失を防ぐ視点からも、ハネデジを活用すべき」と訴えた。
同様にパチスロでも、低スロよりAタイプの方が勝ち体験を提供できると指摘。「ハネデジ、Aタイプを活かして、遊技客の低貸玉、低スロへの『居付き』を食い止めるべき」とまとめた。
また、小川氏は来店客の動線を分析する「HT-OtOトラッカーシステム」のデータから、店内レイアウトの変更により稼動が2割程度増加する事例を引き合いに出し、「遊技客の勝ち率を上げるには使用金額の増加が必要だ」などと話した。
最後に福田氏が他業種の事例を示しながら地域密着型営業について触れ、「地域密着型では遊技客一人ひとりのニーズに対応する品揃えが必要」などとして、この部分に対するCISの活用法などを紹介した。