このホール5団体合意は、甚大な被害を受けた被災地へのお見舞いと犠牲者への弔意表明、さらに津波による原発事故で発生した東日本の電力不足への対応を目的に、震災発生から4日後の3月15日、5団体トップが東京・市ヶ谷に顔を揃える形で結ばれた。
問題となっているのは営業時間短縮の不履行。記者会見で西事務局長は、「東北のある県から、決めたこと(5団体合意)に対して、守ってくれないホール企業があるという報告が入った」と指摘。不履行ホールがPCSAの主要会員であることからホール4団体でPCSAに対して遵守指導を要請したと説明した。
ただ今回の合意では不履行店舗に対する遵守要請は5団体連名になっている。不履行ホールの所属団体がどこであっても遵守要請は5団体が協調して指導にあたる取り決めだ。会見では連名の遵守要請になぜPCSAが加わっていないのか、また、なぜ要請先が不履行ホールではなく所属団体のPCSAだったのかについて記者団から質問が集中した。
これに原田理事長は、5 団体合意後に開かれたPCSAの役員会で遵守は難しいという方向にPCSAの態度が一転していたことを明らかにした上で、「なぜ合意したものがすぐに破られるのか、それでは困る。今回のPCSAに対する4団体連名の要請文は、合意したものはしっかり守ってくれという意味合いのものだった」と厳しく指摘。3月28日に開かれるホール5団体代表者会議の席上で改めて協議したいと語った。