一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会(加藤英則代表理事)が2月17日に都内で開いた公開経営勉強会の席上、国際カジノ研究所の木曽崇所長は、今通常国会が予定されていたカジノ法案の上程が困難な情勢にあることを明らかにした。
勉強会第1部で「いよいよ始まった!? 賭博及び関連業界の再編」をテーマに基調講演を行った木曽氏は、民主・自民を中心とした超党派による議員連盟「国際観光産業振興議員連盟」(古賀一成会長)が今通常国会へのカジノ法案上程を目指していたものの、政治状況的に「ほぼ無理だろう」と言明。混迷が伝えられる2011年度の予算関連法案の議論、さらに今年6月を期限とするTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や税と社会保障の一体改革議論など、重要な課題が国政の俎上に乗るなか、「これだけ大きな問題を抱えているなか、カジノ法案の今国会への上程は無理だという考えを政府関係者から聞いている」などと木曽氏は述べた。
また、第2部のパネルディスカッション「カジノ法案に伴う業界への影響と将来」でパネラーのひとりとして参加した木曽氏は、「今年の臨時国会あるいは来年の通常国会には上程されるのではないか。カジノが法制化されれば、その後、カジノ施設の開業は最短3年半程度で可能だろう」などと見通しを明かした。