発表会の前にもたれた会見で栢森社長は、同社の戦略情報サービス『DK-SIS』が契約パーラー数2420店舗、遊技機台数73万台の市場シェア15%以上に及ぶデータベースになっていることに触れ、「ここから導き出される各種データは当社だけのものではなく、業界の宝としてご活用いただきたい。今回発刊した白書は昨年一年間の遊技機を主とした業界動向をまとめたもの。激変期の最中にあり、同書を単なる過去のデータとしてでなく、今後の方向性を模索する指標にしてほしい」と述べた。
そのDK-SISデータを基にして作成した同白書について、同社の飯田康晴DK-SISグループ長が説明。とくに同社の推計では06年のファン人口は前年比微減の3035万人になったとし、「粗利規模は06年が4.5兆円となりファン人口のピーク時だった95年から変化していない。粗利規模が変わらないのにファン人口が半減したとなれば、一人当たりの負担額か滞在時間が倍にならないとつじつまが合わない」などと述べ、一般的に業界指標として用いられるレジャー白書などのファン人口に異を唱えた。あわせて、ファン人口の減少はこれから始まるものであり、現存する遊技ファンをつなぎ止めることの重要性を訴えた。
また同社情報システム事業セクタ長の根本弘取締役は、新ブランドの「MIRAI GATE」の具体的な特徴として、(1)従来のホールコンピュータシステム『C』をネットワークの強化やセキュリティ性能の向上を図った『CII』にバージョンアップ、(2)新しいインフラ『CII』によるサービスの強化(例/各種情報公開端末に対するコンテンツダウンロードの完全自動化)、(3)「MIRAI GATEスタッフ」として同社のスタッフ自身の行動を変え、店舗の業績向上のためのさまざまな提案を行う──の3点を挙げた。
さらにMIRAI GATEブランドの第一弾製品としてホールコンピュータシステム『CII』、『CII』と連動してさまざまな文字情報をリアルタイムで配信できる呼出ランプ『VL-10』および『IL-A1』、呼出ランプと完全リンクするトップランプ『Kiravia(キラビア)』を10月から販売する方針を説明した。