全日遊連が発売前の5号機にこうした情報開示を求めるのは全国パーラーの今後の入替スケジュール立案に役立てたいため。受注開始予定日や納品予定日はじめ、型式名(機種名)、検定取得予定日、販売予定価格、スペック(コイン単価)など、入替を検討するためのできるだけ多くの情報開示を求めたい考えを示している。
パチスロ関連ではまた、不正ゴト防止を目的とした「情報提供端子板」について具体的なフレームの提示を受けていることが報告された。
これは全日遊連、日遊協、日工組、日電協の業界4団体のゴト対策会議でかねて検討されていたもので、不正検知情報の出力に関する拡大が焦点とされている。会見に出席した全日遊連の井上機械対策委員長は、「従来、パチスロ機の(不正検知に関する)信号は一つしか出ていなかった。だからドア開閉やホーパーゴトの発見にはパーラーそれぞれに個別対応が求められていたが、そうしたあり方を改めようというのが今回の趣旨だ」と説明。ドア開閉信号、設定変更不正信号、セレクターの不正検知信号、ホッパーの不正検知信号、電源ON信号の5つの不正信号を扱う外付けの「情報提供端子板」の提案を4団体協議の枠組みの中で提示されていることを明らかにし、これに対する全日遊連としての回答をまとめた上で4団体協議に諮る方針だ。
情報提供端子板が外付けで提案されているのは入替のたびに端子板を交換する必要を避けるため。各社共通で使用できる端子板がパチスロ機1台につき1個用意される模様だ。この端子板の購入はあくまでも任意、不要と判断したパーラーはとくに購入する必要はない。
ただ井上委員長はこの端子板に対応するにはパチスロ機本体のソフト変更もセットになると説明。変更が加えられたパチスロ機が保通協の型式試験に持ち込まれるのは早くても「今年6月以降」で、市場に出荷されるのは「10月以降」になる見通しにあることを報告。したがって端子板対応と非対応のパチスロ機がしばらくは“混在”することになると語った。