各種調査・コンサルティング会社の(株)矢野経済研究所は9月30日、「2006年 全国主要パチンコホールグランドオープン商圏分析レポート(上期版)」(A4判、182頁)を発刊した。このレポートは新規出店したパーラー44店舗および周辺の500店舗を対象に、今年8〜9月におこなった現地調査をまとめたもの。
それによると、今年上期(1〜8月)の新規出店数は150店舗となったことがわかった。このうち関東、近畿、九州エリアの新規出店数が92店舗と、全体の約6割を占めた。また、25%にあたる36店舗はマルハン、ガイア、ダイナムの大手3社で占められ、大手チェーンによる寡占化が進んでいる実態も浮き彫りとなった。
一方、甘デジタイプ(大当たり確率約1/100以上)の設置状況調査では、平均設置台数は約70台となり、なかにはパチンコ設置台数の約30%を設置して他店との差別化を図る店舗もみられた。パチスロ5号機の平均設置台数は約5台と依然として低迷しており、半数のパーラーで設置がなかった。
レポートでは今後の新規出店戦略について「オープンすれば地域一番を取れるという状況ではないことが、今回の調査データで判明した。各企業とも厳正に立地環境と商圏の競合環境を調査し、出店後の営業戦略を十分に練った上で、着実に出店を果たさなければ、地域上位店舗となることはできないであろう」と指摘している。