東京都遊協、ギャンブル依存回復支援のワンデーポートに300万円を寄付

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ワンデーポートの中村施設長(左)に寄付金目録を手渡す都遊協・阿部理事長。

東京都遊技業協同組合は9月24日、東京・市ヶ谷の遊技会館で9月定例理事会を開き、ギャンブル依存の回復支援を行う認定NPO法人ワンデーポートに300万円の寄付金を贈呈した。阿部恭久理事長がワンデーポートの中村努施設長に目録を手渡した。

ワンデーポートは、依存問題を病気として一律に対応するのでなく、苦しんでいる当事者の生い立ちや環境、生活特性など個々の背景に目を向け、十人十色の対応をはじめた先駆者的な施設で、都遊協ではその趣旨に賛同し、2009年から寄付金を贈呈している。

中村施設長は、「長年のご支援本当にありがとうございます。有効に活用させていただきます」と感謝を述べた。その後、「遊ぶことは生きること、生きることは遊ぶこと~依存問題と向き合って見えてきた遊びの大切さ~」と題して20分程度の講演を行った。

講演の中で中村施設長は、「25年の活動の中で、当初はギャンブルそのものを問題視していたが、ギャンブルから離れられないことには個別の背景があることに気づいた。生活・余暇・仕事の課題があり、近年は“遊びの重要性”に注目している」と語った。ワンデーポートの利用者の多くが「遊べない」傾向があるとし、「遊びが苦手な人の一部がパチンコ店を居場所にするようになっているのではないか。パチンコをただ禁止すればいいという話ではない」との見解を述べた。そのうえで、「遊びを否定する社会は危うい。のめり込みもまた遊びの本質の一部であり、その理解が依存対策にも不可欠だ」とまとめ、今後も遊びの意義を掘り下げ発信していく考えを示した。

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