今回は、2年前にリリースしたユニット&コンピュータ『ユニコン』に新機能AI(人工知能)を搭載した『AIユニコン』をはじめ、『セルフ景品交換POS』、『スマートウォッチII』などの新製品を披露。また、キャッシュレス時代を見据えたQR決済『マースペイ』なども参考展示した。
注目を集めた『AIユニコン』は、日々蓄積される膨大な実績データをAIが分析することで、より精度の高い顧客分析データを導き出すことができる。例えば、会員/非会員の遊技パターンをはじめ、天候や競合店の傾向などをAIが日々学習し、それらをもとに、月末までの売上や粗利などの達成見込みを予測。ホール側はAIから導き出された各種データを営業戦略に活かせるようになっている。
また、育成機種や撤去対象機種などの選定も、稼働や粗利等の台データや自店の客層データをもとに、AIが自動で判断してくれる。
搭載するAIは、スーパーコンピュータなどで世界をリードする富士通が開発。富士通のAI開発技術と、マースエンジニアリングの膨大な顧客・業務データを融合したことで、業界に特化した高精度なAI予測サービスが誕生した。
発表会で挨拶した松波社長は、会場を訪れた大勢のホール関係者を前に「皆様の日頃の営業の一助に十分になりうる製品」として、『AIユニコン』をアピールした。
新製品の一つ、『セルフ景品交換POS』は、遊技客が自分で出玉を景品(賞品)に交換できるシステム。人手不足が指摘される中、カウンター業務の省力化と効率化に貢献し、会員/非会員ともに対応可能で、会員戦略を重視する店舗であれば、会員専用機として運用することもできる。セルフ交換を有人交換に切り替えることも可能だ。
同じく、スマートウォッチの機能を充実させた『スマートウォッチII』は、カシオ製スマートウォッチを採用し、店内放送の操作など新しい機能が加わった。顔認証システムと連動した顔データの表示なども想定している。
参考出品では、将来のキャッシュレス化を見据えたQR決済『マースペイ』が話題を集めた。同社では電子マネーMars Pay(仮称)アプリを使って、キャッシュレス遊技から近隣商店での買い物までができるトータル電子マネーを構想している。
当日は、スマートフォンのMars Payアプリに電子マネーをチャージし、メダルサンドからメダルを借り、景品に交換するまでの流れなどを体験できるコーナーも用意。来場者にキャッシュレス時代のホール営業を想像させた。
参考出品ではその他、依存対策や高齢者の見守りなどに役立てられる『顔認証システム』や、スマートウォッチと連動してスタッフの業務を評価する『接客サポートV2 インセンティブ機能』なども提案した。
会場ではさらに、富士通AIビジネス統括部プロモーション推進部の風越直紀マネージャーによる『身近な分野でも活用が進むAI』と題した特別セミナーや、マースエンジニアリング営業企画部の澤田陽介マネージャーによる「思考改革」をテーマにしたセミナーなどが催され、賑わった。
マース新製品展示会は、東京開催を皮切りに、7月12日に名古屋(ヒルトン名古屋)、17日に福岡(ホテル日航福岡)、19日に大阪(ヒルトン大阪)でも開催される。