景品横領した元店長受刑者に24億円の賠償命令

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 パチンコ台やパチスロ台に不正な機器を接続し、大当たりが出たように見せかけて景品をだまし取り、業務上横領罪で実刑判決(懲役2年4月)が確定していた神戸市内のパチンコ店の元店長に対し、店の運営会社「平和」(神戸市灘区)などグループ3社が損害倍賞を求めた民事訴訟の判決が7月5日に言い渡され、神戸地裁は元店長の山内靖受刑者(44)に約24億1,500万円の支払いを命じた。7月7日付神戸新聞NEXTが報じた。

 報道によると神戸地裁は、山内受刑者が店長を務めた神戸市内のパチンコ店の3店舗で、2008年から2015年の間に、出玉を記録する機械を不正に操作するなどして横領を繰り返していたと認定。会社側が請求していた約25億5,300万円の損害賠償は「控えめで合理的」だとして24億1,500万円の請求を認めた。

 民事訴訟で会社側は、山内受刑者が自分の銀行口座に約3億9,700万円を入金。またマンション賃料に月100万円。経営する風俗店の損失穴埋めに数千万円を使ったなどと主張。約25億5,300万円の損賠倍賞を請求していた。

 これに対し山内受刑者は約14億円と主張していたが、判決では、「山内受刑者が賠償額を低くするため虚偽供述をした強い疑いがある」と退けた。

 刑事裁判では、2015年3〜4月に別の男女らと共謀のうえ約870万円相当を横領したと認定。主導的役割を果たした山内受刑者に対し神戸地裁は昨年12月、懲役2年4月の実刑判決を言い渡していた。

 神戸新聞の取材に対し山内受刑者の弁護士は、「判決を精査して控訴するかを検討する」とコメントしている。

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