この中で柿沢議員はまず、カジノオペレーターにかかる公租公課の実効負担率について質問している。法案ではカジノオペレーターが国とカジノ建設地の自治体に支払う納付金についてカジノ粗収益(GGR:Gross Gaming Revenue)のそれぞれ15%ずつ、計30%に規定。また免許を交付するカジノ管理委員会の経費に相当する額の定額納付金のほか、法人税、消費税(ゲーミング収入以外)、固定資産税がかかり、GGRに占める実効負担率が40%を超える可能性が見えるが、柿沢議員は、「シンガポールの30.1%」を大きく上回ると指摘。実効負担率の適正水準について政府の見解を求めている。
続いて政府が掲げるマイナンバーカードを活用した日本人入場者の本人確認について柿沢議員は、「人口に対するマイナンバーカードの普及率は9.6%(2017年8月末時点)」と指摘。マイナンバーカードに限定した場合と、運転免許証やパスポートも可とした場合で、日本人入場者にどれだけ違いが生じてくるかを質している。
一方、3年という免許期間について柿沢議員は疑問を呈している。「免許を受けてIR施設の整備を進めている間に3年が過ぎてしまう。IR施設整備区画(カジノ建設地)の認定有効期間の10年に揃えるべきではないか」と迫るとともに、IR施設の開業が最短何年後になるかを尋ねている。
さらにギャンブル依存症対策予算の確保にも言及し、カジノに限らず、競馬や競輪など業態別に売上高に応じて負担する法整備の必要性にも踏み込んでいる。