規制強化の柱は「4時間・出玉率1.5倍未満」の導入。著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機の基準として、標準的な遊技時間(4時間)での出玉性能を新設した。既存の1時間、10時間における出玉率についても、4時間の規制と同程度に見直し、現行の「3分の2」程度になるよう削る方針だ。
これにより1回の大当たり出玉上限も現行比3分の2に引き下げる方向だ。パチンコは現行2,400個から1,500個に、パチスロは480枚から300枚に削減。ラウンド上限は現行16回から10回への引き下げを想定している。
ぱちんこ遊技機への「設定」導入も改正案には明記された。検定機と異なる可能性、いわゆる「遊技くぎ問題」への反省から、くぎが出率に関与する余地を排除し、パチンコもパチスロ同様に「設定」調整に移行させる考えと見られる。設定は6種類まで。確率変動は従来どおり10倍以下だが、変動比率に設定差はつけられない。ただし設定の搭載は義務規定ではない。6段階を超えない設定の搭載を認める考え方だ。
一方、遊技者が発射可能な玉や投入可能なメダルの数量をデジタル表示する「遊技球数表示装置」「遊技メダル数表示装置」の規格等が新たに盛り込まれている。これら表示装置を搭載する場合、搭載可能な表示装置の規格等を明記したもので、「管理遊技機」とは、この表示装置を搭載した遊技機をいう。管理遊技機については出玉情報等を容易に監視できることから射幸性の抑制に活用したい構えを見せている。
依存症対策関連では他に管理者業務への追加規定が盛られた。遊技客に過度な遊技をさせないようにするための情報提供その他“必要な措置”を管理者業務として義務づける規定の追加を提示している。
改正案には現行の遊技機の経過措置も示された。規則改正施行後も検定・認定の有効期間内の設置を認め、改正前に検定・認定申請した遊技機についても、施行日から概ね3年間は営業所への設置を認めることとしている。
なお、規則改正の施行前に検定・認定の有効期間が切れている「みなし機」については、機種毎の調査を行った後に検討を行う予定。
また、当初検討されていた賞品の最高限度額については改正が見送られた。
施行期日は2018年2月1日を予定している。