パチンコの金欲しさを動機に窃盗などの犯行に及んだ2016年一年間の刑法犯総数が前年比334件(33.6%)増の1,329件に達した。2月に入り警察庁の発表として報道各社が報じた。
競馬や競輪など公営ギャンブル目的の刑法犯総数は同292件(41.3%)増の999件。こちらも前年から大幅に増えた。刑法犯全体の総数は約33万7,000件だった。
報道によると2014年まで警察庁は、パチンコや公営ギャンブルは「遊興費充当」の中にひとつに集め、動機別の個別件数については明らかにしていなかったという。
厚生労働省は2014年8月、パチンコや公営ギャンブルへののめり込みに起因する国内のギャンブル依存罹患者が成人人口の4.8%にあたる536万人とする推計値を発表していた。これに危機感を持った警察庁が翌年の2015年から個別集計を始めた。
パチンコ目的の刑法犯区分は「凶悪犯」「粗暴犯」「窃盗犯」「知能犯」「その他」の計5つ。2016年は窃盗犯が1,090件で全体の82.0%を占め、凶悪犯も10件(0.8%)確認された。