パチンコ景気動向指数値(DI値)は調査企業から「良い」「さほど良くない」「悪い」という選択肢で答えられる景気局面に関する質問を行い、「良い」の回答構成比から「悪い」の回答構成比を差し引いて算出する。今回は9月17日から10月1日まで調査を実施し、62地域、47企業から回答を得た。
収益を中心に売上、粗利などで判断する全般的業況はマイナス34.4ポイントとなり、前回調査より9.0ポイント良化するも16期連続のマイナスとなった。これを事業者規模別で見ると、小規模事業者(1~3店舗)がマイナス62.5ポイント(前回比8.9良化)、中規模事業者(4~10店舗)がマイナス33.3ポイント(同2.0良化)、大規模事業者(11店舗以上)がマイナス40.0ポイント(同6.7悪化)となり、大規模事業者の業況に悪化が見られた。3カ月後の見通しについては、小規模事業者は改善を予想しているが、中規模、大規模事業者は悪化を予想している。
稼働状況に関する調査では、全ての遊技料金で悪化した前回調査からやや状況が改善。4円パチンコはマイナス58.1ポイント(同5.9良化)、20円パチスロは38.7ポイント(同6.8良化)、低貸玉パチンコはプラスマイナス0.0ポイント(同6.5良化)、低貸メダルパチスロはマイナス8.6ポイント(同7.3悪化)となり、依然マイナスの領域ではあるが、低貸メダルパチスロ以外は改善した。しかし、3カ月後の予想では再び20円パチスロ以外の項目で悪化すると予想している。
また、今回のトレンドウォッチでは地域で一斉に賞品仕入れ率の規定が設けられた場合の影響について質問している。「通常遊技料金の稼働」「低貸遊技料金の稼働」「入替経費」「粗利益」に与える影響について質問した結果では、いずれの項目も「どちらでもない」が多数を占め、「プラスになる」と「マイナスになる」の割合は拮抗していた。遊技人口の増減についてはパチンコとパチスロの両方で「変わらない」「減る」との予想で8割以上を占め、パチンコは「変わらない」52.3%で「減る」が31.8%。パチスロは「変わらない」と「減る」が共に45.5%を占め、パチスロの方が遊技人口にマイナスの影響を受けると考えていることがわかった。