大木社長は米国カリフォルニア大学などで建築学を学んで帰国後、約30年にわたりパチンコホールやホテルなど500を超える施設を建築してきた。同誌ではその実績を評価。大木氏の最近の作品である《丸の内ヘリオス1000竹原》(愛媛県松山市)の外観デザイン写真を紹介している。
日本でのカジノ解禁については安倍首相が成長戦略の積極的な考えを示している。与党第1党の自民を筆頭に、維新、生活など、超党派で結成される「国際観光産業振興議員連盟」(IR議連)も2020年の東京オリンピックまでに日本にカジノ建設を間に合わせたい方針だ。カジノ法案は昨年末の衆院解散で廃案となったが、IR議連では今国会中に再度提出し、法案の成立を目指す構えを見せている。
ただカジノ周辺の清浄な環境をどう保持するかや、のめり込み問題など、カジノ建設をめぐっては負の側面も指摘されている。
オーストラリアのメルボルンにある「クラウン」は南半球最大のカジノ施設。大木社長は昨年、周辺環境との調和やのめり込みの防止に配慮した空間づくりにこだわりを見せるクラウン・リゾーツ社のクリストファー・コイニーCMOを訪ねた。記事では、周辺環境との調和を目的に派手なネオンを一切使わない「クラウン」の佇まいや、薄暗い雰囲気の中にテーブルゲームにスポットをあてるなどの煽り照明を排除した施設内の照明デザインに着目。カジノが持つ負の側面の防止策のひとつにデザイン力を捉える大木社長の考えを伝えている。