開会にあたり挨拶に立った原田實理事長は「私ども許可営業者はつねに健全営業を保たなければいけない責務がある。今日の研修会を役立てて欲しい」と述べたほか、懸案の爆裂機3機種の問題についても「他県では検定取り消しになった。東京でも行政の指導に従い、健全営業を徹底しなければいけない」と当該機の自主撤去に改めて理解を求めた。
また、アルゼの『ゴールドX』問題に対しても言及し、今後はメーカーとの機械の売買契約の是正を含めて全日遊連などと対応していくことを報告した。
引き続き、警視庁保安課の原課長が最近の犯罪情勢と業界の健全化について講話した。とくに健全化については「風適法の厳守」をはじめ、「不正機排除」「爆裂機の回収」「暴力団排除」「犯罪抑止への協力」を要請した。
なかでも爆裂機3機種の問題については、「規則で定められた著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機の規準に該当するとともに、遊技機の認定および形式の検定に対する規則の技術上の規格にも該当しないことがすでに判明している。東京都公安委員会でも3機種の検定を取り消す作業を進めている。都内では今年3月ころから自主撤去を進めていると聞いているが、9月末現在で都内パチンコ店の864店舗に1万1453台が設置されたままになっている。検定の取り消しがおこなわれるまでにはすべての機種が撤去され、違反にならないようにしていただきたい」と要請した。
特別講義「中毒の心理」では早稲田大学理工学部の加藤諦三教授が、ギャンブル依存症を含め様々な中毒を紹介したほか、「楽しくなくて害になるとわかっている、でもやめられないというのが中毒。自分をコントロールできているうちは中毒ではない。この辺がギャンブル依存症などで多少誤解があるところだ」と中毒の定義を説明した。
また中毒になる要因としては、「中毒になる人はその人自身にも問題はあるが、周りに中毒に追いやる人間を持っている」と述べ、追いやる人によって幼年期などに傷つけられると中毒に陥りやすくなる等と説明した。