それによると、問題の攻略法の“火元”は、「2チャンネル」と呼ばれるインターネット上のサイト。当初、同サイトはさまざまな噂が扱われることからその信憑性が疑われたが、同様の情報がその後、各方面から入ってきたことを受け、「全国パーラーに対し、緊急に警戒を呼びかけることにした」(山田理事長)となったもの。
これまでに分かっている攻略法は、ある攻略手順を踏むことによって15枚小役を飛躍的にアップし、少なくともベース90%以上は確保される形をさしている。この手順は変則打ちを含むため、変則打ちを行ったゲームプラス5ゲームでペナルティが発生する。しかしGG(ゴッド・ゲーム)、PGG(プレミアム・ゴッド・ゲーム)ともに抽選を行うため(GGは10ゲーム、PGGは100ゲームとなる)、長時間打てば打つほど攻略の効果が出るというもの。
一方、問題が浮上した昨日(16日夕方)から本日(17日午前中)までの動きは実に慌ただしいものだったことがわかっている。
まず「2チャンネル」上に攻略法が掲示されるのとほぼ同時に、全日遊連傘下の一県遊協から『ゴールドX』に不具合が確認されたとの通知が傘下組合員に送付される。この情報はすぐに東京に伝達されたが、この日(16日)はちょうど全日遊連の全国理事会が都内で開かれており、記者会見で山田理事長は、“情報”が理事会終了間際に入ってきたものだったことを明らかにしている。
その後、全日遊連は傘下県遊協に対して注意喚起を促す文書を続けざまに2通発出。ゴールドXに攻略法があるとの情報を入手したことを知らせたのに続き、次にアルゼ側から「部品交換」を求められたという情報が複数の県遊協から伝えられたこと、また、部品交換に際しては構造変更承認が求められること等を通知した模様だ。同様に、変更承認手続きの必要性は、同日中に傘下会員に発出された日遊協の速報版においても強く強調されていたという。
一方、17日になって本誌が入手した情報によると、交換部品での対策は今回の問題の根本的な解決にはつながらない可能性があり、「プログラムそのものをかえ、新たに型式を取り直すしかない」(消息筋)という話もあったが、17日11時30分現在、型式がかわるか変わらないかはともかく、アルゼ側はゴールドXの検定を取り直すため、すでに割り込みで保通協への持ち込みを完了したという。ただ検定の取り直しがいつになるかは不明だ。
『ゴールドX』は著しく射倖心をそそる恐れのある回胴式遊技機として製造元のミズホ(アルゼの子会社)が自主回収を進めている『ミリオンゴッド』の代替機。それに攻略法が出たことについて昨日の記者会見で山田理事長は、「これが事実なら我々としては相当な覚悟をもって対処することになる」と厳しい見解を示している。