『新時代のパチンコホール経営〜競争力強化とERPの活用〜』と題して行われた今回のセミナーでは、業界シンクタンクのエンタテインメントビジネス総合研究所の藤田宏社長をはじめ、三井住友銀行EC業務部の矢野圭一CMS室長、長野県のパーラー企業・アメニティーズの久保田雅一郎常務などが講師を担当し、業界の将来へ向けた課題や最新のITツールの活用方法などを紹介した。
とくにSAPジャパンサービス産業ソリューション部シニアソリューションアーキテクトの松村浩史氏は、同社のソフトウエアの「部門をまたいで整合性のとれた業務のやり方を構築する」との概念である「ERP」(Enterprise Resource Planning)について、
「企業が大きくなるに従って、部門単位で個別のシステムを維持管理していくことはタイムラグ、二重入力などのコストが増える。こうしたコストを削減して最適化させることがERPの考え方で、購買、人事、会計、販売、経営などの統合システムを構築して全社的なデータベースにすることが今後は必要だ。さらにERPはパーラーにおけるホールコンピュータなどの既存のシステムとの接続も可能なほか、状況の変化に応じて新たな機能を加えたり、組み替えたりすることもできる」
と紹介したうえで、成長しつづける企業となるためには、経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できるIT基盤を構築することが一層要求されるだろうとの見解を示した。