同機は、「低価格・ローリスク」を理念に掲げる同友会の意志を反映した遊技機。安い価格で導入パーラーの負担を軽減するとともに、射幸性を抑えることで遊技客が負う消費リスクの縮小がコンセプトになっている。大当たり確率は1/30.1、大当たり後はチューリップの連動で出玉を増加させる伝統的な手法を用いるもので、大当たり中のサウンドにはむかし懐かしい「軍艦マーチ」を採用。同友会会員価格は17万8000円(税別)に設定されている。
会見で平澤副会長は「同友会会員企業向けに確保されている台数は1000台。うち現時点で確実に導入される台数は900台というところだろう。したがって同友会会員パーラー以外にも導入を希望するパーラーには入っていくことになると思う」と述べるとともに、今回の17万8000円という同友会価格については「大量ロットではない中で大和工業さんには相当努力してもらった」と高く評価する考えを示した。また、同機投入で期待される効果を質問に対して平澤副会長は「チューリップ、そして軍艦マーチと、オールドファンには懐かしいエッセンスをとり入れた。かつてパチンコをしていたがいまは遠ざかってしまった人の呼び戻しにとくに期待をかけたい」と答えた。
一方、9月5日付で警察庁から発出された「ぱちんこ営業に係る賞品の取りそろえの充実の更なる推進について」の指導文書をめぐり、11月までにパーラー5団体(全日遊連、日遊協、同友会、余暇進、PCSA)でその具体的な対応策をまとめるよう警察庁から要請されていることが報告され、9月29日に第1回の協議会を開くことが吉川会長より説明された。
吉川会長は、「本日の理事会でもこの問題を討議したが、同友会としての考えを集約するには至らなかった。今後の5団体協議を通じて他団体の意見を聞きながら、同友会でも協議を並行していきたい」と述べた。
また平澤副会長は、「景品の品数を増やすことはもちろんだが、それ以上に景品を実際に持ち帰ってもらうための方策、つまり換金行為の低下に重点が置かれているように我々は受け止めている。過去、同友会ではコンビニ等との店外景品提供や、物品以外のサービスなどの提供できる景品の範囲拡大を検討した経緯があったが、これらはいずれも法改正が伴う提案だけに実現にはかなり難しい面がある。しかし将来的にこうした内容を要望するためにも現行法の枠内でできる最大限の努力を具体的な行動で示す必要があるのではないか」と、今回の5団体協議の重要性を強調した。