阿南前社長は取締役に就任したが、今後の処遇については臨時株主総会を開催したうえで、決定する予定となっている。
今回の異動は、社会問題となっている一連のマンション耐震偽造問題に絡み、1月17日におこなわれた衆議院国土交通委員会のヒューザー・小嶋進社長に対する証人喚問において、阿南前社長が参議院議員時代に、小嶋社長より会費を受け取っていた議員のひとりであり、また、同氏が相談した政治家のひとりであるとして名前が挙がったことを受けてのもの。
アルゼでは、証人喚問がおこなわれた17日午後6時から取締役5名のうち、阿南前社長、岡田会長、富士本副社長の3名の出席を得て臨時取締役会を招集。席上、阿南前社長より辞意の申し出があり、出席取締役の承認を受けるとともに、欠席した取締役にはそれぞれ報告をおこない、人事異動の承認を受けた。
さらに翌18日の取締役会において出席取締役全員の決議により、岡田会長の代表取締役社長兼任が承認された。
同社では異動理由について、「いかに阿南個人の議員時代のこととはいえ、小嶋社長により、その関係を疑わせるような形で名前が挙がったことについては、当社としてコンプライアンス上問題があるため、代表取締役の異動を行うことと致しました」としている。