ARTに係る書類の添付、9月1日申請分からに

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 既に一部で報道されているART機能を対象とした新たな書類添付であるが、当初の2007年8月1日申請分が変更、9月1日申請分より義務づけられることが明らかになった。

 入手した文書を精査する限り、今回対象となる機能は
(1)特定の図柄の組み合わせが表示されることでリプレイ確率が下がる仕様(いわゆるリプパン機能)
(2)特定の図柄の組み合わせが表示されることでリプレイ確率が微変(もしくは組み合わせの比率が変化)する仕様を有し、かつ特定期間中に別の特定の図柄が揃うことでリプレイ確率が変化する仕様(いわゆるチャンスタイム搭載タイプで、チャンスタイムが特定役で終了するタイプ)
(3)ボーナス成立後のRTを利用してARTを発動させる仕様(ただしこの間の出玉率設計値が1以上のもの)

 なお、(1)には特定役が入賞することでRTが終了するものの他、特定役を取りこぼすことでRTが終了するものも含まれる。一方、前述の機能を有していても特定の図柄の組み合わせに係る条件装置が発動した際に対象図柄が必ず表示される(引き込み100%)場合は今回の対象とならない。

 文言では分かりづらいので、あえて機種名を挙げると、
(1)は『スパイダーマン2G』を代表とするいわゆるリプパン回避機能搭載機。同機の様に特定図柄を外すだけでよいタイプ、『仮面ライダーDX8』のように小役ナビによるリプパンタイプ、『マーベルヒーローズ』のように特定小役を取りこぼすことでRTが終了するタイプの全てが含まれる。なお、『キューティーハニー3』のように空回しを行うことでリプパン回避できる機能が対象となるか否かは今回の文書では判断できない。
(2)に該当するのは『モエるまりんバトる』や『マーベルヒーローズ』など。なお、チャンスタイム搭載タイプでも『スーパーお父さん』のように終了図柄の引き込みが100%のもの(空回しの是非は前述の通り判断できず)、『新世紀エヴァンゲリオンまごころを、君に』のようにチャンスタイムとなるゲーム数が固定されているものは対象とならない。
(3)に該当するのは『2027』。多くの機種が採用している、ボーナス成立後リプレイ確率がアップするだけのものは対象とならない。

 なお、今回の決定はこれらの機能を禁止するものではなく、上記の機能を採用した機種に見られる試験時と市場での出玉性能の格差を是正することが目的であると思われる。新たに書類添付を義務づけることで、性能上最も出玉率の高い遊技方法での試験を行うということのようだ。

 ただし、この方法で短時間の出玉率、役物比率をクリアするためには特に上限の出玉率を抑える必要があり、今後はこうした機能を「ゲーム性として」いかに取り入れていくかがメーカーにとっての課題となる。

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