この問題は、健全化機構の運営費の徴収方法をめぐり、当初予定されていたメーカーまたは販社による「代理徴収」方式の枠組みが崩れたことに端を発するもの。「代理徴収」方式は新台もしくは中古台の納品時に台当たり100円(中古台は50円)をメーカー(販社)が納品先のパーラーから代理で徴収し、これにメーカー(販社)の同額の負担分を上乗せて機構に支払うスキームからなっていた。
この方式が白紙撤回されたのは代理徴収で運営費を集めた場合の勘定科目が「機構の行うサービスに対する対価」とみなされ、その都度、領収書の発行が必要とされることが判明したため。さらに、その事務負担に2億円を超える経費が別にかかることも判明した。
これを受け健全化機構を構成する業界12団体は領収書の発行など事務負担が発生しない“会費”として納める方向性を確認したが、パーラー団体の中で最大規模を誇る全日遊連は、「代理徴収が崩れた以上、機構に納める運営費名目で全日遊連がパーラーから代理で費用を徴収することはできない」として、平成19年度の予算2億1000万円の中から拠出可能な額として3000万円を2月15日に開いた臨時理事会で決議していたが、3月8日にもたれた5団体会合で、残るパーラー4団体(日遊協、同友会、余暇進、PCSA)から、会費としても支払う場合でも基本原則は機構運営費のパーラー負担は堅持すべきだとして全日遊連の方針に難色が示されたために協議は物別れに。ただ、平成18年度分の各団体の負担金については、遊技機メーカー団体の日工組および日電協があわせて6000万円、パーラー5団体および全商協、回胴遊商、自工会、自動補給、メダル自動補給の関連供給側団体は一律80万円、2月から新規に加盟していた新遊工、PSA、認証協の3団体については一律20万円を負担することで合意に達しており、会見では同日の理事会で同友会として80万円の拠出を決議したことが報告された。