同システムは、ホールスタッフ業務の約8割を占めるとされる玉箱の上げ下ろし、持ち運び業務からスタッフを解放する一方、お客に対してICカードを介して玉貸しから計数、貯玉・再プレイまで台に向き合ったままその場で完結できる仕組みを提案するもの。2006年2月の発売から最初の1年間こそ導入が17件とやや振るわなかったものの、昨年4月以降から急速に導入が進み、12月までに全国74件に拡大している。
今回、発表された新バージョン『パーソナル2』は、こうした支持の広がりを追い風に、この流れに一段の弾みをつけることを目指して開発されたもので、CRユニットを交換するだけでシステム導入に伴う島工事を不要としている点が最大の特長だ。会見で松波社長はこの新バージョン投入を契機に来月3月の年度末までに100件、4月以降できるだけ早い段階で120件を達成したい考えを表明した。
従来バージョンは各台ごとに設置された専用の計数機が用いられていたが、今回のパーソナル2ではユニット内部に取り付けられたセンサーでカウントする仕組み。出玉は自然勾配でユニット最下部に接続されたレーンを通って転がるようにユニット内部に流し込まれる。玉箱の積み上げをなくすことに消極的なパーラーに対して各台計数機能を使わない運用を提案している点も注目される。
また同日は昨年9月に発表されていた『紙幣AIR搬送システム』の正式リリースの方針も明らかにされ、3月中旬からの発売が報告された。このシステムは島金庫に風力で紙幣を搬送するもので、R島やL島など多様な島に対応する特長を持つ。正式発売にあたり導入店で簡単にメンテナンスができるように改良されているのがポイントだ。