オーストリアのウィーン博物館が2月に開く「名古屋を紹介する展覧会」に、現代のパチンコの基礎を作ったといわれる正村竹一氏が終戦直後に製造したパチンコ台が出展される。1月7日付の中日新聞夕刊が報じた。
出展されるのは、正村商会(名古屋市西区)が所蔵する1950年製のパチンコ『正村ゲージオール15』と、46年製の『小物』の2機種で、ともに1台しか現存が確認されていない。両機種は05年に愛知で開催された「愛・地球博」(愛知万博)に出品され、注目を集めたが、これまで海外に出たことは一度もなかったという。
今回の展覧会は、ウィーン博物館と名古屋市博物館が姉妹館という縁で企画されたもので、ウィーン博物館からの強い出展要請を受け、正村竹一氏の二男である正村商会の正村勝一社長が承諾したという。
正村社長は「正村ゲージは、天くぎなど表の部分が注目されるが、台の裏側を見れば、モノづくりの技が光っているのが分かる。日本の誇る技術力を欧州の人にも見てほしい」と同紙の取材に答えている。