機構の立入検査に初の暴力による妨害事案発生

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 立入検査のために訪れた遊技産業健全化推進機構(河上和雄代表理事)検査要員に対し、応対に出た店側の責任者が暴力行為に及ぶ事案が発生していたことがわかった。検査要員にケガはなかった模様。地域、店舗名はわかっていない。検査要員は暴力行為を受けながらも粘り強くこの責任者を説得。店側も最終的に非を認め、検査に応じたという。事案は5月に入って発生した。

 機構による立入検査は07年4月の開始からこれまで全国4000店舗を超えている。この間、暴言を吐いたり、身体を盾に検査を妨害するなどさまざまなトラブルが頻発していたことが伝えられる。だが今回のような暴力行為は初めてのケースで、事態を重く見た機構は5月11日付けで傘下の社員団体に文書を発出。「暴言を浴びせた挙げ句、胸を突いてくるという暴力行為に及んだことの報告をしなければなりません」と文書発出の理由を明記するとともに、再発防止に向けた指導徹底を強く求めた。

 店側がとった今回の行為は刑法の暴行罪に該当する。ただし店側から謝罪があった点を考慮し、機構側は警察への届出を保留にしているが、暴力への対応には限界があるため、対処については引き続き検討していく構えを見せている。

 一方、5月20日に都内のホテルで開かれた全日遊連の全国理事会の冒頭、原田理事長は今回の事案に厳しく言及。機構の立入検査に対して店側が事前に「誓約書」を提出している点を周知徹底するよう要請した。

 機構はパーラーによる不正機使用の監視などを目的に06年8月に設立された第三者機関。立入検査は営業時間の内外を問わず、随時・無通知で行われる。

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