メイドインサービスは4月11日、第35回パチスロ定例セミナー「市場動向と最新機種解説」をオンラインで開催した。本セミナーは、店舗診断サービス『SIRIUS』の会員ホール企業を対象に実施し、同社が蓄積した営業データをもとに市場全体や新台、注目機種の動向分析と運用アドバイスを提供した。講師は事業戦略部セールスプロモーショングループの池上周平主任が務めた。
3月に市場導入されたスマスロ新台は計40,500台で、パチスロ市場全体のスマスロ設置シェアは51.1%、ノーマル機を除いたシェアは77.8%を記録した。
また、市場全体の指標(3月)を見ると、平均稼働は10,575枚(前月比マイナス389枚)、平均売上は30,054円(同マイナス1,213円)、平均粗利は3,769円(同マイナス25円)と軒並み減少傾向にある。一方で粗利率は12.5%(同プラス0.4%)とわずかに上昇した。池上主任は「新台や主力機種の稼働が想定通りに落ち込み、全体の業績にも影響した。また『L北斗の拳』の粗利が引き続き減少しており、稼働維持を目的とした設定配分の見直しや、稼働減自体が粗利減に直結している」と指摘した。
ゴールデンウィーク(GW)を見据えた営業方針については、平日営業での固定客ケアの重要性を訴えた。GW期間中は浮遊客の増加により稼働は伸びやすいが、固定客化にはつながりにくい。そのため、GW前の平日にベース設定を見直し、従来型の「平日に設定を投入し、土日で収益を確保する営業サイクル」を実行することが効果的だとした。
具体策としては、古くからの王道手法である「平日に設定を投入して土日で利益を取るサイクル」を推奨し、まずは設定1から設定2へといったベースアップを行うようアドバイスした。池上主任は「設定1と2の間には稼働に明確な差があり、人気機種でも設定2のほうが終日稼働が高い。設定を投入したコーナーは高稼働になりやすく、ユーザーに好印象を与える」と述べた。
最新機種分析では、注目機種として『Lマギアレコード』を取り上げ、出玉率やコイン単価は設計値よりもやや低めながらも、導入後の稼働(4日間集計)は24,500枚と高稼働で推移したと解説。勝ち率は35%台、3,000枚突破率は11.2%、5,000枚突破率は4.0%で、現時点の出玉実績としては安定した数値となっている。池上主任は「差枚は可もなく不可もなし。稼働が抜群なので、出玉実績としては今がピークと思うが悪くない数値だ」と評価した。