シーズリサーチは10月10日、「第98回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」の結果を公開した。この調査はパチンコホール経営の業況を定期的に調べるもので、9月12日から30日にかけて実施され、計51社のホール企業が参加した。
最新の市場調査によると、過去1ヵ月の収益や売上、粗利などから判断される「全般的業況」は前回比25.6ポイント良化の13.3ポイントと大幅に回復したが、3ヵ月後には再びマイナス圏(−5.3ポイント)に転じる見通しである。業況が良くない理由としては、来店客数の減少が圧倒的に多く、依然、先行きの不透明感が強まっている。
稼働状況については、パチンコが前回比18.9ポイント良化の−42.7ポイントであるが、3ヵ月後には−48.0ポイントまで悪化する見込みである。一方、パチスロは前回比1.9ポイント良化の32.0ポイントとなり、3ヵ月後には12.0ポイントまで落ち込む見通しだ。パチスロはプラス圏が続いたものの、今年春以前に比べると勢いは失速している。
遊技機購入費の増減差については、「パチンコ新台」が前回比7.1ポイント改善の−16.3ポイント、「パチスロ新台」は前回比3.2ポイント改善の22.0ポイントとなっており、パチスロが引き続き堅調な推移を見せている。
ホール経営の現状と今後について、調査に回答したホール関係者の主なコメントは以下の通り。
設備老朽化の改善と人材育成に対して、中長期で計画を立てている。設備に関しては、スマパチのユニット対応(供給)は現在の供給事情を考慮しても、問題なく進められると考えている。一方、人材に関しては、社員の意識や行動変化の鈍化(社員、アルバイトの平均年齢の上昇による気付きの遅れ、危機感の薄れ)が課題となっている(関東・小規模事業者)。
弊社は新紙幣改刷対応がひと段落したが、今後はスマパチに設備投資せざるを得ない状況となっている。そのなかで、遊技機にも投資する必要があり、常にお金がかかる状況でパチンコ店はどんどん疲弊してきている。 資本力のある企業だけが生き残り、そうでない企業は撤退していく図式が更に加速していく。(中国・大規模事業者)。
メーカーの抱き合わせ販売が経営を圧迫している(中部・中規模事業者)。
8月が終わり、稼働が落ち始める時期で厳しいと思う。盆前の新機種も期待を下回る結果だったのではないか。”飽き”(秋)が来るのは早い(中部・小規模事業者)。